血糖値があがるとインスリンという血糖値を下げるホルモンが分泌されますが、高インスリン血症がニキビの発症に関与するという仮説があります。

 

普段の食事でも健常人ではインスリンが分泌されますが、急激に血糖値が上昇したときに高インスリン血症が生じます。

 

高インスリン血症は男性ホルモンであるアンドロゲンの産生を亢進し、活性を上げて皮脂の分泌を増加させます。

 

また、IGF-1(インスリン様成長因子)を高めて角化異常を亢進してニキビの悪化に作用します。

 

こうしたことから、急速な血糖上昇をきたさない食事指導でニキビが改善したという報告もあります。

 

Clinical and histological effect of a low glycaemic load diet in treatment of acne vulgaris in Korean patients: a randomized, controlled trial - PubMed Recent studies have suggested that dietary factors, specifica pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

現時点では一定の見解には達していないので確立した治療法とは言えませんが、体の糖化や老化の影響も考えるとメリットがありそうです。

 

注意してほしいのは、血糖値を急速に上昇させない食事=糖質制限ダイエットではない点です。

 

何事もやりすぎは厳禁。

食事のたびに低GIの糖質源を少しずつ、バランスよく摂取して、血糖値を常に安定させることが大切です。

 

なるべく血糖値を急激に上昇させない低GIな食品を選んだり、炭水化物は食事の最後に食べるなどの工夫をするだけでも効果がありますので、是非工夫してみてくださいね。