過敏症のこと

☆過敏症はわがままだ?

 未だに過敏症はわがままだといってる、頭の悪い失礼な人がいるらしい。ちょっと乱暴だけど、「あなたも過敏症になってみたら、はじめは死にたくなるから」と伝えたい。
 空気中にいるのに泥水の中にいるよう。空気中の化学物質を感じて呼吸ができない、苦しい。息を吸う毎に症状が悪化する。微量化学物質の混入した空気を吸うと、凶器で殴られたようなショックを感じる。
 割れるような頭痛。吐いても吐いてもおそう吐き気。体中の筋肉の硬直と痛み。関節ががぎしぎし痛んで動かない。血圧下降・上昇、頻脈。中枢神経障害で、お腹が膨れるほど膀胱がパンパンなのに排尿できない苦しみ。排便したいのに肛門が開かない腹痛。止まらない垂れ流しの下痢。洗面器いっぱいの鼻出血。ホルモン異常による激しい生理痛と出血。高齢者なのに母乳がでたり、男性なのに胸が膨らんだり。まだまだ数え切れない様々な症状。毎日毎日、途切れることなく続く症状。
 人が身につけているシャンプーや合成洗剤の香料、農薬、防虫剤、パソコン、スマホでこんなことが起きてるのに、わがまま?ふざけるなと言いたい。過敏症は環境疾患。カナダでは過敏症の安楽死が認められている。 病気で苦しむ人に対してわがまま?心ない人はどこにでもいる。


☆国交省の癒着

 私と家族は、シックハウスによって化学物質過敏症を発症しました。
 シックハウスによって過敏症を発症した患者の会に参加していたときのこと。患者会では何度も国交省へ解決策のお願いをしていました。自民党議員へ話をした後、国交省から大手住宅業社でシックハウスになった人だけ家の引き取りに応じられる、ただし口外しないことという条件付きで、という話がありました。
 どういうこと?何それ?そういうことを省庁が言ってもいいわけ?根本的な解決になっていない。いわゆる口封じ。この話を受け入れた人も、とんでもないと断った人もいました。私は小さい工務店で建てた家でのシックハウスからの過敏症発症だったので関係なかったけれど。
 その後私はシックハウス訴訟を起こしました。 

 シックハウスが社会問題となり、室内環境汚染を防ぐためのTVOC等の指針値を厚労省が決めました。ですがその後、結局のところ、どんなにがんばってもこの指針値以内で家を建てることができないということも判明しました。

 数年後紆余曲折の末、シックハウス問題解決のために建築基準法が改正されました。何とか良い法律にしようと関わり、国会答弁もした知り合いの建築士は、建築業界から事故扱いで殺されないように、車に乗るな、駅のホームでは前に並ぶなといわれていました。それほど業界からの圧力がありました。そして、できた法律はお粗末なもので、本当によい法律を作ろうと思って関わった多くの過敏症患者、建築士、議員は落胆しました。
 どんなにがんばっても厚労省の指針値以内で家を建てることができない、シックハウスは起きてしまう、それなら24時間換気扇を設置して、家の中の化学物質を外に出そう、という法律になってしまったのです。換気扇から出た化学物質はどこに飛んでいくの?換気扇が止まったらどうなるの?


☆私ってものすごいエコ

 夏は暑すぎて、しかもどんどん暑くなっていく。いのちに危険な暑さ。冬は寒すぎて、春と秋は花粉症で、一年中苦労が絶えない。
 電磁波がでるから夏はクーラーどころか扇風機もないし、脳脊髄炎で筋肉を使えないからうちわも扇子も使えない。ものすごく暑い。様々対策をとっても、この数年の暑さは異常で、毎年軽度の熱中症になる。
 冬は寒い。電気製品はいっさい使えないし、ガス・石油・薪ストーブも化学物質問題で使えない。
 エコ生活者として表彰していただきたい。電気もガスも薪も使わないで暖かく、涼しく過ごせる商品を提供くださる方はいないだろうか。


☆SDG・Sはすばらしいかもしれない

 SDG・Sはすばらしい、実現できればすごいと思う。理想として掲げ、そこに向かって多くの人が進んでいければより良い未来がやってくると思う。でも最近はSDG・Sやってますの企業ばっかり日本では目立ってる気がします。この言葉を使えば良い企業になったような気になれる、魔法の言葉。それは、やって当たり前のことで、いちいちSDG・Sとわざわざ言うようなことじゃないだろうと言いたくなることがとっても多い。
 すごいですね、SDG・Sにとりくんでと皮肉を言いたくなるのは、私が取り残された人の一人だからかもしれない。誰一取り残さないなんて、とてつもなく難しいことです。
 過敏症患者を取り残さないことができるの?
 無理だろう・・・どう考えても無理だろうとしか思えない。
 世界中の人が無香料の生活をして、PCもスマホも特定の場所でしか使わない、そんなことはいまさら無理だろう。過敏症患者をもし取り残さないという方法があるとしたら、それは過敏症患者在住エリアを作るという方法なのかもしれない。
 でも、たぶん、長い長い先には、けっきょくこのエリアに全世界の人が住むことになるような気がします。


☆過敏症でいちばんつらいこと

 化学物質への暴露を繰り返すほど、病状が悪化していく。軽快させるための治療はない。唯一分かっていることは、暴露しない環境をつくり、その状況をできるだけ継続すること。
 暴露しない環境を継続するためには、当然化学物質や電磁波を避けなければならない。でも、この世は化学物質と電磁波だらけ。多くの人が香料をまとって、電磁波を身につけて生きている。症状を軽減させるためには、人に会えくなる。ほとんどの人は香料まみれだから。


☆どうやってブログを書いているのか

ポメラ・ICレコーダー


☆シックハウス裁判のこと