一般的に、株価と債券価格には負の相関があると考えられますが、ここ数ヶ月の米国マーケットは株高・債券高という状況にあり、株価と債券価格の相関係数は正になっています。
すでに議論されつくしたトピックかもしれませんが簡単にその背景と今後の市場動向について考えてみたいと思います。
<債券市場>
ここについてはFRBの追加的金融緩和政策を見越して、年限の短いところから買われているという点ではもはや市場のコンセンサスになっていると思われます。超長期ゾーンについては市場にマネーが溢れることによるインフレを懸念して売られる向きもありますが追加的金融緩和政策期待を軸として、弱い経済指標を見ながら債券価格は高い水準で推移しています。
<株式市場>
これについては二つの見方があるかと思います。一つは金融緩和によって、企業のファイナンスが用意になり結果として業績が好転するという見方。もう一つは金融緩和によるインフレ懸念からインフレヘッジ資産として株が選好されているという見方。
どちらも一理あり、双方とも正しいということもできますが僕の見解としては2のみが正しい見解なのではないかと思います。
そもそも、金融緩和の効果はマネーストックを潤沢にすることで銀行を介して企業や個人に資金を融通しやすい環境を作ること。つまりお金の流れを最大化して経済主体を潤すことにあります。
しかしながら、ここもとの銀行の貸し出し動向としては日本の銀行と似通っていて、信用力の高い上場企業や規模の大きな企業等に皆がこぞって『金を借りてくれ』とお願いしに行くのですが、中小企業に対しての融資については非常に消極的です。
つまり、銀行バランスシートの状況とPLを考えると、例え資金が潤沢にあっても不良債権をできるだけ増やしたくないというインセンティブが働いているのです。日本と同様、雇用の大半を占める中小企業に資金が融通されなければ失業率が下がらないの至極当然の帰結です。
また社債市場に目を向けると大企業だけでなく、投資適格級と言われる企業にいたるまで頻繁に社債を発行しており、銀行の融資を期待せずとも相当程度タイトなspdで資金調達ができています。
以上より、金融緩和による企業への恩恵は限定的であることが分かるかと思います。
そうすると、ここもとの力強い株価の動きはやはりインフレ懸念によるものが強いのだと思われます。
企業の決算状況は一部を除き好調ではあるものの、トップラインの伸びによるものではなくコストカットの賜物です。このような状況では将来の好業績を期待できるわけはなく、株価は低迷するのが自然な流れです。
しかしながら株価は一定程度の力強さを持っており、一方でインフレヘッジ資産の代表たる金は連日過去最高値を更新するなどからも、市場には物価に対する懸念が強く残っていることが想定されます。
では、インフレ懸念は実現するのか。
結論はNoです。日本の過去の例をみても明らかなように、金融緩和によってマネーストックがじゃぶじゃぶになっても上述の通り大企業にしかお金は回らないですし、一定程度の資金が企業・家計に残るようになれば今度はバランスシートを調整する(行き過ぎた借金を返す)ことにお金が消えていくことでしょう。そのような状況下で需要>供給となることは考えにくく、従って物価が上昇することも考えられません。
今はインフレへの恐怖が株価をささえてますが、この懸念が杞憂であったことに市場が気づき始めたときが、米国の失われた○○年の始まりなのかもしれません。
すでに議論されつくしたトピックかもしれませんが簡単にその背景と今後の市場動向について考えてみたいと思います。
<債券市場>
ここについてはFRBの追加的金融緩和政策を見越して、年限の短いところから買われているという点ではもはや市場のコンセンサスになっていると思われます。超長期ゾーンについては市場にマネーが溢れることによるインフレを懸念して売られる向きもありますが追加的金融緩和政策期待を軸として、弱い経済指標を見ながら債券価格は高い水準で推移しています。
<株式市場>
これについては二つの見方があるかと思います。一つは金融緩和によって、企業のファイナンスが用意になり結果として業績が好転するという見方。もう一つは金融緩和によるインフレ懸念からインフレヘッジ資産として株が選好されているという見方。
どちらも一理あり、双方とも正しいということもできますが僕の見解としては2のみが正しい見解なのではないかと思います。
そもそも、金融緩和の効果はマネーストックを潤沢にすることで銀行を介して企業や個人に資金を融通しやすい環境を作ること。つまりお金の流れを最大化して経済主体を潤すことにあります。
しかしながら、ここもとの銀行の貸し出し動向としては日本の銀行と似通っていて、信用力の高い上場企業や規模の大きな企業等に皆がこぞって『金を借りてくれ』とお願いしに行くのですが、中小企業に対しての融資については非常に消極的です。
つまり、銀行バランスシートの状況とPLを考えると、例え資金が潤沢にあっても不良債権をできるだけ増やしたくないというインセンティブが働いているのです。日本と同様、雇用の大半を占める中小企業に資金が融通されなければ失業率が下がらないの至極当然の帰結です。
また社債市場に目を向けると大企業だけでなく、投資適格級と言われる企業にいたるまで頻繁に社債を発行しており、銀行の融資を期待せずとも相当程度タイトなspdで資金調達ができています。
以上より、金融緩和による企業への恩恵は限定的であることが分かるかと思います。
そうすると、ここもとの力強い株価の動きはやはりインフレ懸念によるものが強いのだと思われます。
企業の決算状況は一部を除き好調ではあるものの、トップラインの伸びによるものではなくコストカットの賜物です。このような状況では将来の好業績を期待できるわけはなく、株価は低迷するのが自然な流れです。
しかしながら株価は一定程度の力強さを持っており、一方でインフレヘッジ資産の代表たる金は連日過去最高値を更新するなどからも、市場には物価に対する懸念が強く残っていることが想定されます。
では、インフレ懸念は実現するのか。
結論はNoです。日本の過去の例をみても明らかなように、金融緩和によってマネーストックがじゃぶじゃぶになっても上述の通り大企業にしかお金は回らないですし、一定程度の資金が企業・家計に残るようになれば今度はバランスシートを調整する(行き過ぎた借金を返す)ことにお金が消えていくことでしょう。そのような状況下で需要>供給となることは考えにくく、従って物価が上昇することも考えられません。
今はインフレへの恐怖が株価をささえてますが、この懸念が杞憂であったことに市場が気づき始めたときが、米国の失われた○○年の始まりなのかもしれません。