大学2年から3年にかけて11年落ちのレックスコンビ(4MT)に乗っていた。
助手席側には鍵穴もなく(プレス跡はある)、サンバイザーもない。
つり下げ式のクーラーはついていた。
もちろんステアリングも窓の開閉もヒューマンパワー。
その直前まで、免取りになった親戚に頼まれてZ32に乗っていたので、ギャップがすごかった。
レックスコンビはRRからFFになった2代目のモデルだったけど、車重が555kgしかなかったので結構キビキビ走ってくれた。
調べてみたらEK23型エンジンは31PS、4.4kg•mらしいので、車重が軽いというのは本当に素晴らしいことだ。
このレックスコンビ、4輪ドラムのサーボなしブレーキだったので、ゆるくブレーキかけてもあまり効果なく、かと言って深く踏み込むと急激に効いて4輪ともすぐにロックする。
だから、4速のMTを減速時にも最大限に使用して、止まる直前になって初めてブレーキをしっかり踏むようにしていた。
サスペンションなしにシャシに直付されているかのような乗り心地で、まるでカートみたいだったけど、ほぼロールなしで路面状況もよくわかり結構コントロールしやすかった。
原付みたいな12インチ鉄ちんホイールに、ヨコハマのガーデックスを履いて(4輪で2万円くらいで買えた)スキーに行っていた。
雪道の上りは常に全開で走るので(それでも遅い)問題はないのだが、駐車場で仮眠するためにアイドリングしていると、エンジンがどんどん冷えてオーバークール状態になる。
仕方ないのでチョークを少し引いてアイドリングの回転数を上げていた。
帰りの下りは非力でも軽さと小ささを生かしてガンガン踏んで行けて、パジェロ、サーフ、テラノ、ランクル(当時これらのRV車が大流行り)なんかを追い詰めていた。
なにせ小さいから多少滑らせても車線内に収まるのだ。
行きは普通のセダンにも軽々追い越されていたが・・・
まぁ、ゆっくり下るとオーバークールするのと、扱いにくいブレーキのせいで、雪道ではあんまりブレーキ使いたくなかったのもあった。
当時宇都宮に住んでいたので、山に雪雲がかかると、用もなく走りに行っていた。
とても楽しい車で、大学3年の夏に毛布を積んで車中泊で北海道を周ろうと計画していたのだが、前期の試験期間中に駐車場で酔っ払いの車に突っ込まれ、廃車になってしまった。
朝5時に「レックスコンビはあなたのですか?」と警察官が部屋に訪ねてきて、慌てて見に行ったら、後ろ半分が細くなっていた。
横から突っ込まれて、壁との間に挟まれ細くなってしまっていたのだ。
出発の1週間前で、北海道行きを諦めようかと思ったけれど、なんとか5万円で3代目レックスコンビを見つけ、即契約。
任意保険の方が車両代よりはるかに高かった。
ギリギリで間に合って北海道に行けたのだ。
その後も乗鞍(当時は自家用で上がれた)に行ったり金沢に行ったりと、あちこち走り回った。
しかし、このレックスコンビはシリンダーヘッド周りが弱点で、半年後バルブ周りから異音がし始め、卒研が外研になり実家に戻るのを機に手放した。
2台のレックスコンビはいい思い出です。