「おめでとうございます」



「女の子ですよ、おめでとうございます」




人は、この世に生まれた瞬間、幸せな言葉を浴びるものなんだと知りました。





その言葉の後、「んぎゃあ、んびゃあ」と泣き声が聞こえ



「本当だ、よかった」と思ったのを覚えています。




「改姓さん、女の子ですよ」「おめでとうございます」




方々から様々な声をかけてもらいながら見た娘は




ちゃんと、赤ちゃんでした。




私が、赤ちゃんを産んだ。



私の元に、生まれてきてくれた。




「はい、ありがとうござます」




気持ち悪さとか、苦しさとか、音とか、人の声とか、急に何もない世界に放り込まれたくらい、感動しました。




手を伸ばそうとした瞬間



「これから、様々な処置があるので」と



赤ちゃんとお別れ。




「改姓さん、もうひと頑張りです」


「痛み止めを使用します」



等、現実に引き戻されたのもつかの間。





寒いんです。



とにかく寒い。




「寒いし、気持ち悪いです・・・」



と、嘔気と寒気と闘うまま。




「もう、駄目かもわからん。我慢できん」と百回以上繰り返していると



がちゃんがちゃんと器具の音。



「怖いっ」



と思っていると「お疲れ様、頑張ったね」とあっけなく終了。





その後、ストレッチャーで手術室から出ると



ぱぱやままの母、妹が



「まま、よく頑張ったね」




といいながらままを見て




驚愕。



エレベーターの中では看護師さんと、ままの母が深刻に話し始め。




ぱぱはおろおろするばかり。




いや~、出産って、本当に大変ですね。