「TEGAIMON Cafe」の店主さんから、「人生で一番幸せだったのはいつ頃でした?」と質問がありました。
しばらく考えて、「(京都府)加茂町で過ごした小学3年生までの期間です」と答えました。
「それはどうしてですか?」と聞かれ、「母親がいつもそばに居てくれたから!」と答えました。
食べ物が乏しく空腹な時期でしたが、家にはいつも母がいてくれたし、
同時に朝から晩まで友達と野山を駆け巡って遊びまわっていた時期でした。
奈良の実家に引越し転校してからは、幼馴染の友達がいなくなり、友達と遊びまわる事もなくなりました。
そして祖母が仕切る実家は旧家で、母は小間使いのように休みなく働いていて、自分の母ではなっていました。
今日はこんな話から、現在の日本における、「経済的な豊かさ」と「子供の幸せ」という話になりました。
確かに私の子供時代と比べて、今の日本は「経済的な豊かさ」を手に入れました。
しかしその一方で、「心の豊かさ」はどこかに置き忘れてきたように思います。
私自身、「より快適な生活」を目指して、競走馬のようにひたすら走り続けて来た70余年の人生でした。
しかし現役を離れてふっと我に返ると、百歳を超えた親は一人暮しで、街はシャッターの閉まった店ばかり。
その一方で都会には人が溢れて、子供の虐待を始め、信じられないようなニュースが後を絶ちません。
エリートである上級公務員が国家の記録を書き換えたり、国会議員が女性を隠し撮りをしたりするような事態が起きています。
いま(私を含め)この国はどこかで進路を間違ったと思っています。
しかし、今の若い人たちの中には新しい価値観に目覚め、新しい道を歩み出している人たちが表れています。
今後混乱の時代がしばらく続くと思いますが、それは新しい時代の幕開けでもあると思います。