高校生の頃は「生物」が好きで、大学もそちらの方面(理学部)に行きたいと考えていました。
しかしその事に母が反対しました。
「理学部を卒業しても学校の先生になるくらいしか就職先がない」というのがその理由でした。
母は当時花形だった化学産業を目指すよう勧めていました。
小さい頃から「母に気に入られたい」という想いが強かった私は、敢えて自分の考えを押し通すことはしませんでした。
私自身も「化学」は嫌いではなかったので、結局工学部の工業化学系を選びました。
そして卒業後は繊維会社に就職しましたが、すぐに「日米貿易摩擦」などをきっかけに日本の繊維産業の苦難の時代が始まりました。
そんななか私自身の仕事も、「化学」とはまったく無縁のコンピューター分野、人事総務分野、本社管理分野へと変遷して行きました。
「あの時もし時理学部を選んでいれば、どんな人生だったんだろう?!」と考えることが時々あります。
今日も玄関先に居た写真の「蛾」を見ながら、ふっとそんな事を考えました。
何でこんなにきれいな流線形をしているんだろう? 何でこんなきれいな色なんだろう? と考えながらしばし見惚れていました。
