さる28日の土曜日に、NHKスペシャル「村田涼太・父と子でつかんだ世界チャンピオン」を見ました。
異例の再選となったタイトルマッチを目前にした村田選手に密着した番組で、「父と子」という視点から取材されていました。
村田選手は奈良市出身ですが、学校当時は、「けた外れのヤンチャで、今日の姿は信じられない」と聞きます。
それがボクシングを始めてからは、ロンドンオリンピックで金メダルを獲得するまでに才能を開花させました。
しかし「金メダリスト」というレッテルは、重圧となって村田選手に押しかかり自分を見失いそうな時があったそうです。
そんな村田選手にお父さんが一冊の本を贈られたそうです。
それは「夜と霧」(ヴィクトール・フランクル著)という本で、ナチスの強制収容所の体験に基づいて書かれた哲学書だったそうです。
村田選手はこの本で、「人間の生きる意味」について深く考えるようになったと述懐しています。
今回のタイトルマッチにおいても、本人曰く「もし負けたら・・・」という恐怖感から、体が思う様に動かないという最悪な状態に陥っていました。
そんな切迫した状態のときに、6歳の息子の運動会に顔を出します。
そこで、「かけっこで一等賞を取る!」と張り切っていた息子が、靴が脱げてしまい4等賞におわります。
しょげかえる息子に、「一等でも四等でもいいんだよ、一生懸命やった結果なんだから!」と慰めます。
そしてその事で逆に、「負ける」ことへの恐怖心に委縮した自分の姿に気が付きます。本人いわく
「負けても失い物はボクシングだけじゃないか!家族というもっと大切なものまで失われるわけじゃないんだ!」
それ以来調子を取り戻した村田選手は、あの自信に満ちたボクシングでタイトルと手にしました。
私自身は父親への反発から高校を卒業後家を飛び出し、家に近寄らないという前半生をおくりました。
自分が父親になってからは、その反発から息子の人生に全く関わって来ませんでした。(反省です)
「父と息子」、これは難しいようで簡単で、簡単なようで難しいテーマですね。