私は会社勤めをしている時に三人の尊敬する先輩で出会いました。
最初の方は長く労働組合に携われた方で、その方に誘われて私自身も長く労組に携わりました。
職人気質な方で、何をするにしても徹底されていました。
いま島本町は町議会選挙の真っ最中ですが、当時は労組が議会に組織内候補を擁立していたため、
選挙になるとイヤというほど戸別訪問などに行かされた事を思い出します。

労組を引いたあと役員として会社に戻られましたが、終始私のことを気にしていただきました。
時間がたって、私が総務部長の時に会社は業績不振で50歳以上の方を対象に人員削減(リストラ)をすることになりました。
そしてお世話になったその方も(子会社に出ておられましたが)、対象になりました。
リストラを労組と交渉する中では、「例外は作らない」ことが条件となりました。
そして私は立場上、お世話になったその方にも退職をお願い(なかば強制)せざるを得ませんでした。
その方は私の話を聞いて、一言「分かった」だけ言われ何一つ言わず会社を去られました。
その時はきちんとしたお礼が言えず、何時かお会いしてお世話になったお礼を言うと思っていましたが、
10年程前に突然喀血して旅立ってしまわれました。
もし過去に戻れる喫茶店があるなら、お会いしてきちんとお礼を言いたいです。