いつか新聞で紹介されていた小泉今日子さんに書評集です。
読売新聞に2005~2014年にわたって連載された書評だそうです。

私は小泉今日子さんがすきですが、まさか本(それも書評)を書かれるとは思っていなかったので、すごく興味がありました。
本を開いた感想は、「賢くて感受性に富んでいて歯切れがいい」、私の勝手な彼女のイメージそのままの文でした。
彼女自身は書評を連載する時も、本を出版する時も、自分自身を露呈するようで迷いもあったようですが、
「でも生きることは恥ずかしいことなのだ。私は今日も元気で生きている・」と決めたそうです。
私も世間体ばかりを気にして壁にぶつかっていた40代の頃を思い出しました。
世間に未熟な自分をさらけ出すのは恥ずかしいし、出来ることなら隠しておきたい。
けれど自分は自分でしかなくて、未熟さは世間に隠せても自分が一番よく知っている。
それを表に出して恥をかくことで悔しい思いをし、ようやく未熟な自分に向き合えるようになるんだと思いました。
そうする事で自分の未熟さを受け入れて、せめて明日はここまで行こうと頑張れるんだとおもいます。
若かりし頃に考えたそんなことを、この本を読みながら思い出しました。