ちょっとだけ高価な古物 | おやじの絵日記

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後期高齢おやじの絵日記です

元女優で名脇役といわれた沢村貞子さんのエッセイに「高価な古物」という文があります。
 
沢村さん曰く
 
世の中にはジーパンのように古い物でも、すごく高価なものがあります。
 
出来れば私もそうなりたいものだと思います。 
 
しかし現代は、昔のように歳をとっているから大事にされたり、祝ってもらえる世の中じゃなくなりました。
 
むかしは長寿の人が少なかし、家族が助け合って生活した時代だったからです。
 
今は核家族化でみんな遠く離れて暮らしていますから、昔のようにはいきません。
 
いまや長く生きたから幸せという時代は過ぎて、老人には侘しい時代になりました。
 
そんな世の中だけれどもせいぜい頑張って、
 
ほんのちょっとだけ「高価なふるもの」になりたいと思っています。
 
エッセイの骨子は以上ですが、正確にいうと最後の文章は、「思っています。」ではなく、「思っているけれど・・・」となっています。
 
人間は高齢になると体力も落ちますが気力も落ちて、特に健康を害する著しく低下すると言われます。
 
だから気丈夫と言われた沢村さんでさえも、「けれど・・・」と表現されたのでしょうね。
 
いずれにしても、「ちょとだけ高価なふるもの」と言う表現がいたく気に入った次第です。