目下、実家との往復の電車の中が私の読書タイムで、最近興味深かったのはこの本です。

著者は証券大手のチーフエコノミスト、内閣審議官の経験をもつ大学教授です。
①現在のゼロ金利は資本主義が終末期に入ってきていることを意味してする。
・資本主義は「格差」を使って、もしくは創りだして成長してきたシステムで、
・地球上の地域格差は中国の成長のように、その差がどんどん縮小しているし、
・金融の世界はコンピュータのスピード(格差)で利潤を競う状況になっている。
・挙句の果てに原発(核廃棄物)のように時間格差をも使う状況にある。
②バブルは資本主義の終末をカムフラージュするカンフル剤であり、
・中国バブル、日本の国債大量発行(バブル)はいずれ崩壊する危機をはらむ
③このような終末期において、経済成長至上主義ではより深刻な危機をまねく
・財政状況(プライマリーバランス)の均衡が喫緊の課題だ
・「脱成長という成長」がいま日本がめざすべき方向であり
・そのために「より便利に、より早く、より○○」という我々の思考から考え直すべき
以上こんな内容だったかと思います。
私自身は人間の欲は際限がないため、「もっともっと」に歯止めをかけるのは、
選挙のある民主主義国家においては、不可能に近いと考えています。
これから2025年に向けての10年間程、かなり国内外の混乱が起きるだろうと、
考えています。