親父の語り部 | おやじの絵日記

おやじの絵日記

後期高齢おやじの絵日記です

今日は、奈良きたまち観光案内所で、「古老にきく地域文化」と銘打った会が催され、97歳になる親父が招かれて昔話をしてきました。
 
今日は40人程の人が集まってくださいましたが、歴史好きな人達ですので何を話したらいいのか少々悩みました。
 
折よく享保5年(西暦1720年)と墨書された古い旅籠の看板が実家の片隅から出てきましたので、それをネタに話を始めました。
 
奈良の東大寺は戦国時代の戦乱で全焼したたあと、江戸時代(元禄年間)に再建されましたが、上の看板の年代から推測すると先祖は当時の工事関係者や、完成した参詣客を相手にその時分から旅籠を始めたと推測されます。
 
1709年3月に再建工事が完了し、落慶法要が営まれましたが、京都や大阪からの見物の人々で転害門近辺は大層賑ったようです。
 
こんな話と次に、実家に残る安政5年10月の日付のある古文書について、
 
ちょうど大老井伊直弼による安政の大獄が始まった年だったので、騒がしかった世相とからめて、その文書の内容について話しました。
 
その後は近辺の昔話や親父の戦争体験の話をまじえ、約一時間半ほどで終わりました。
 
日頃は人前で話すことなどない親父ですので、少々疲れたようですが、しばし話の中心でしたので上機嫌の様子でした。
 
今後近所の旧家の方々の話を聞くような会も企画されるようですが、街に活気が生まれてくるキッカケになれば思います。
 
(今日は肝心の写真を撮るのを失念しました。絵日記なのに絵がなくてスミマセン)