先週木曜日(11日)の「カンブリア宮殿」という番組(TV東京)で、
福島県いわき市の温泉リゾート「スパリゾートハワイアンズ」の放送がありました。
もともと炭鉱会社だったそうですが、廃坑後温泉施設へ転身し、幾多の経営危機を乗り越え、映画「フラガール」の舞台となった会社でそうです。
しかし二年前の東北大震災では、施設が壊滅的な被害を受け、半年後なんとか再開したものの、入場者数が2~3割まで激減し絶望的な状況でした。
しかしなんと一年後には震災前の入場者数まで奇跡的な復活を果たしました。
村上龍氏のインタビューで、斉藤会長がその復活の原因について述べていました。
「一山一家」という言葉に尽きます!一つの山は一つの家族です。
炭鉱時代から従業員も会社(経営)もなく、苦しい時ほど一丸となって自分たちの職場を自分たちで守ってきた結果です。
この言葉は「日本の会社の原点」でしょうね。
しかし過去に私自身が会社の経営にたずさわった時には、
従業員に頼るのではなく、「事業」で利益の出る会社にしたいと考えていました。
それは、私が新入社員として入社して二十数年勤務した会社は、産業構造の急激な変換のなか存亡の危機に瀕していました。
しかし従業員のモラルは非常に高く、昼夜の別なく働く同僚がたくさんいました。
しかし不況が長引くなかで、そんな同僚が次々に健康を害して、志半ばに何人も倒れてゆきました。
いまはその会社は業績も復調し落ち着いていますが、その時の事は私のトラウマになり、自分が経営をするなら「人」でなく「事業」と考えるようになりました。
その結果、当然ながら社員のモラルという点に関しては悔いの残る結果となりました。 (反省)
いまになって考えると、これは二者択一的のものではなく、車の両輪のように、
会社は「人」と「事業」によって成り立っているんだと思います。