伊集院静さんの「大人の流儀 別れる力」を読みました。

著者は三十代半ばで奥さんを喪くされ、精神的な放浪状態を経験されたそうで、
曰く 『男は辛い別れを経験をして「大人」になる』 。
私は「自分は一人では生きられない人間」だと思っています。
何をするにしても、周りに誰かが居ないと力が出ません。
日曜出勤しても周りに誰もいないとやる気が湧いてこないタイプです。
著者に言わせれば「大人」じゃないってことです。 反論なしです。
本の後半には氏のエッセイが載っていますが、実に痛快です。
「大人の男だけが坐れる場所」
鮨屋のカウンターは懸命に働いた男が坐れる場所で、子供が坐る場所じゃ ない。同じくグリーン車は親の脛をかじってる若い男が坐る所じゃない。
長く働いて、きちんと仕事をして初めて座れる場所が世の中にはある。
「正義っぽいのを振りかざすな」
大相撲の八百長が怪しからん?何をいまさら寝ぼけたことを
すぐ正義だ、不正だって言うのは日本人の悪い癖だね。
「安けりゃいいワケないだろう」
物の値段は、労働価値と対等にあるものだ
価格破壊は、企業破壊であり、しいては我々の労働破壊だ。
大人の流儀!おもいろいですよ。