妹に勧められて次の小説を読みました。

小説はほとんど読まないので、宮本輝さんって元NHKのアナウンサーだった人?って言って、それは「宮田輝」さんでしょ!と突っ込まれました。(スミマセン)
物語のストーリーは
ビジネスの世界で懸命に生きてきた二人の男が、ふと人生を振り返った時に、
「俺たちの生きてきた意味は?これから生きていく意味はどこにあるんだ?」
という、まるで胸の中を寒風が吹き抜けるような想いにとらわれます。
高度経済成長の時代をひたすら走り抜けてきた世代に共通する想いです。
物語はこの二人に、親から虐待を受け心を閉ざした5歳の男の児と、
離婚して一人で美術商を営む女性が加わり展開します。
それぞれの宿命を背負ったなかで、4人は偶然に出会い何かに導かれるかのように、秘境タクラマカン砂漠とパキスタンのフンザという村を旅する事になります。
そしてタクラマカン砂漠の圧倒的な自然と、フンザ村の満天の星空をもとで、
4人は生きることの原点を感じ、人生のリセットを決意します。
ざっとこんなストーリーなんですが、
作者は主人公の言葉として『現在の日本の政治家は「心根」を失っている』と激しく批判しています。
この小説を通じて作者が言いたかった事は、
「戦後日本が歩んできた道は正しかったのか!」
「どこかで我々は間違ったのじゃないか!」
「いまもう一度見直すべき時じゃないか!」
と言いたかったのではないかと思います。