今年65歳になった私には、いろんな「死」が身近に起きるようになりました。
そして「死」という事について考える事が多くなりました。

今読んでいるのは吉本隆明さんの「老いの幸福論」という本です。
この本の中に「死」=「不幸」と考えると、人間はだれしも死を免れえない存在だから、人はだれもが不幸に向かって生きていることになる、というくだりがあります。
吉本さんは死と人間の幸・不幸とは別次元の事として考えるべきだと述べます。
私の「死」に対する考え方は、以前にもここに書きましたが「輪廻転生」と「宿命」いうものを受け入れて以来全く変わりました。
どんな「死にも意味がある事」、「死があってこその生」、「死が終わりじゃないこと」、などなど私の人格の主要な部分がこの事を基礎に形成されています。
「輪廻転生」や「宿命」については科学的に立証できる事ではないので、人それぞれいろんな考え方がありますし、それでいいと思っています。
ただ私が経験として言えることは、「そう考える方が生きることも死ぬことも楽になる」ということですね。