バッハをはじめとする
対位法が用いられた曲は
☑︎一度指がもつれると元に戻れなくなる
☑︎暗譜が進まない
など、他の曲にはない難しさがあります。
その要因の中でかなりの割合を占めるのが
左手のメロディが頭に入っていない
ということです。
試しに、プレインヴェンションや
インヴェンションなどで
右手と左手の旋律をそれぞれ
楽譜を見ずにドレミで歌ってみてください。
おそらく、右手の旋律はだいたい歌えるのに
左手の旋律は分からなくなる
もしくは
両手を動かさないと
旋律を思い出せない
となると思います。
その場合の対処法は
自分で区切りの良い範囲を決めて
（だいたい２～4小節くらい）
①左手の旋律のみを
ドレミで繰り返し歌う
②左手を弾きながら、
その旋律をドレミで歌う
③楽譜通り両手で弾いて
左手の旋律をドレミで歌う
①②③は、それぞれスラスラと
できるようになるまで
繰り返し反復練習します。
①がちゃんとできたら②。
②が滞りなくできたら③。
そして、③は当たり前ですが、
とても頭を使います。
まずはとてもゆっくりなテンポから
始めてみましょう。
でも、③ができるようになったら
ドレミで歌わなくても
左手の旋律がくっきりと頭に入り、
暗譜も含めて本当に見事に解決します。
これは、大学生くらいのレッスンでも
よくやるのですが、
一通りこちらのプロセスを行うと
「驚くほど旋律が頭に入りました！」
とびっくりされます。
バッハは、一つ一つ、
大工さんがお家を組み立てていくように
一つ一つ丁寧に組み立てていくのが
1番です。
それから、このように曲の分析をすると
より深く理解することもできます。
書いたり、歌ったり、分析したり。
色々な角度から音楽を勉強するのは
楽しい作業です。
湖のほとりで
井上宏子先生を囲んで
（小学生以上入場可）
大津市の音楽教室一覧（オトコロドットコム）に掲載されました。