不思議ちゃん | ma*nani通信Akemingのステキな40代

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年をとるのはこわくない!
ワタクシ、Akemingは只今47歳。東大卒のりょーたと大学生の姫のワーキングママです。
美しく年齢を重ねられるよう日々努力しています。
若さの秘訣。それは気持ちから。
キレイな心を磨いて年齢を重ねるごとにパワーアップ!

【ショートストーリーを読まれる前に・・・】


海人はバーテンダーのアルバイトと塾講師をこなす母親奈津実と2人暮らしをしている大学生


母の奈津実はいつも夢の中の住民で非現実的なことばかり言っていて息子としては少々心配だ


さて、今日は海人は塾の講師のアルバイト


塾に向かう途中で奈津実の尊敬する大学教授のキョージュとばったり出会う・・・



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さて、昼を過ぎて一時間ほどすると俺は歩いて15分の塾に向かった。


講師の仕事は夕方からだが、塾でちょっと調べ物をしたかったから。


今日はいい天気だ。


風は冷たくないし、散歩にはいい陽気だな。


家から塾のちょうど中間あたりに歩道橋がある。


奈津実の言っていた歩道橋の前のおいしい店も中間あたりにあるということだ。


歩道橋だ。


家の前を歩き出してから7分ちょっと。


ホントに15分の中間だ。


歩道橋のちょっと手前にあるその店をちょっとのぞいたら、店の前に男性が立っていた。


どこかで見た顔だった。


俺が「あれ?」って顔をしたら、その男性が俺に言った。


「あ、海人くん?」


ん?誰だっけ?バーの客か?


いや、違う。


バーの客は俺を「海人くん」とは呼ばない。


でも俺はこの人を知ってるぞ。


俺はとにかく笑顔で頭を下げた。


すると、その男性は「キョージュです。海人くん、お久しぶり」と言った。


俺は、「あっ・・・!」と小さく言うと同時に心の中で「やべ、キョージュだったか」と思いながら


「キョージュさん!ご無沙汰しています」とちょっと焦った笑顔を向けた。


「忘れちゃったかな?」とキョージュは笑った。


「すいません。僕、アルバイト先のバーのお客かも、なんて思ってしまったものですから」


「いや、いいんだよ。1年ぶりくらいだものね。学校かな?」


「いいえ、夕方から塾の講師のアルバイトなんですが、ちょっと早めに行こうかと思って。

キョージュさんはお食事だったんですか?」


「ああ。今、クライアントを見送ったところだったんだよ。
さっきまでそのクライアントとここで食事していたのだが、彼は急用ができて食事の途中で退席したんだ。
私は一緒に出なくてもよかったので、彼が去った後でこれから続きを一人でさみしく食べるというわけだ」


「このお店、母が気に入っていました。その節は母がごちそうになりありがとうございました」


「お、聞いていたんだね。そういえば、『カイくんを連れてきてあげよう』って奈津実くん、言っていたね」


「はい、今日言われました」


「そうだ、よかったら君もここでコーヒーでも飲んでいかないか?急いでいるかい?」


「あ、いえ。アルバイトは夕方からなので大丈夫です」


「そうか、よかった」


というわけで、俺はキョージュの後についてその店に入った。


「お願いがあるのだが」とキョージュは席につくなり俺に言った。


「は?何でしょう?」俺は少し緊張した面持ちで聞いた。


すると、「私のデザートを食べてくれないかな」とキョージュが笑った。


俺も思わず顔がほころんだ。


「いいんすか?ありがとうございます。甘いものは好きなので有難くいただきます」


「あと、コーヒーでいいかな」


「はい、すみません。ありがとうございます。あの・・・甘いものは苦手なんですか?」


「いや、大好きだよ。でも糖分を控えるよう医者から言われていてね。

嫌いじゃないものだから、あるとつい食べてしまう。
海人くんとばったり会えてよかったよ。危うく食べてしまうところだった」


と、キョージュは言うと、「コーヒーをひとつ」とオーダーした。


「好きなものを我慢するってつらいっすね」


「仕方ないけどね。でも糖分はすべてだめってやるとストレスになってよくないから適当に食べているんだ。
奈津実くんと食事に行く時は医者の顔を忘れて何でも食べているよ。
私は彼女と食事に行くことが私の楽しみの一つでね。
あ、そういえば、奈津実くんは大丈夫?だいぶ痩せたってメールもらったけど」


「あ、母から連絡いってますか?」


「うん。長文メールがよく届くよ」


「ああ・・・」


と言って俺は笑った。


奈津実の長文メール、想像がつく。


キョージュは聡明で器の大きい人だから奈津実の寓話につきあってくれている一人なんだな。


俺が黙ってしまうとキョージュは「そうそう」と思いついたように言い、


「好きなものを我慢するっていうので思い出したが、彼女のテーマのひとつに欲のバランスっていうのがあるらしくてね。
『食欲の欲は抑えられるようになったから、自分から強い欲がひとつなくなってさっぱりした』

なんて昨日だか一昨日メールがきたよ。
本当に食べられないんだね。おいしいものを食べるのが彼女の喜びのひとつだったのに。
しかし、彼女はおもしろいことを言うよね」


と続けた。


「ああ・・・」


と俺はまた笑った。


今度は完璧に苦笑いの顔で。


俺はなんだか申し訳ないと思って


「すいません。母、いつもへんなこと言ってませんか?僕、ちょっと心配なんですよ」と言った。


「心配とは?」


「キョージュさんなら母の言っていることを上手に流して聞いてくれるでしょうが、母の寓話みたいなへんな話を周りに言っていたら変わり者って思われてやばいですよね」


「私は奈津実くんの話を流して聞いていないよ。きちんと聞いているつもりだが」


「え?じゃあ、母、キョージュさんにはわりとまともな話をしているんですね。それはよかった」


と、俺が安堵の顔で言うと、キョージュは真剣な面差しで言った。


「彼女はいつも本気だし、純粋なんだ。だから私は流して聞かないよ。真剣に受け答えしているつもりだ。
君の言う寓話だって彼女にとっては寓話ではなく本当のことだし、自分なりに真剣に解釈してポジティブに捉えている。
おもしろいなあ、といつも思うよ。誰にも考えつかない旺盛な想像力だね。ひとつの才能だと思うよ」


「はあ・・・」


「でもね、彼女の幻想・・・まあ、君の言う奈津実くんの寓話のようなもののことだが。
それがどんなものであれ、彼女はそれを現実のものにするために必要な創造力と実行力を持ち合わせていると思うよ。だって、動機が純粋だからね」


俺は、キョージュの話に少し困惑した。


奈津実のあのへんてこな話が現実のもの?


「えっと・・・。キョージュさんは一体どんな母の幻想を聞いているのでしょう?

月が話したとか、空のお父さんとか・・・?」


「うん、月の話も空のお父さんの話も聞いているよ。でももっといろいろあったなぁ」


「いろいろ・・・?」


「そうだな。彼女のミッションが生まれるまでの話がおもしろかったな。ハワイの話なんだが」


「ハワイ?そういえば、ハワイは母にとって特別な地って言ってましたが、我が家は親戚がいるわけじゃないし、母だって今まで5回くらいしか渡航したことないんですが・・・」


「あれ?海人くんは奈津実くんの書いたコラムを読んでいないのかい?」


「ネット上に書いているのは時々見ますが」


「君のおじいさんのコネクションで書いている地方雑誌のコラムは?」


「あ、それはないです。刊行されるとうちに送られてきているみたいですが、僕、読んだことないです。

母が僕に読ませないように寝室に持っていっちゃうんです」


「おやおや、奈津実くんはどうしてそんなことをするんだろうね」


とキョージュは笑った。そして「あれはよく書けていると私は思うのだが」と言った。


「きっと、僕にあれこれ指摘されるのが面倒なんですよ。きっとそんな類のことを書いているに違いないです」


「そんな類とは、君が指摘するようなこと?それはどんなことだい?」


「僕は現実主義なもので、母の空想とか寓話を時々否定するんです。

だからロマンティックなファンタジーとかそんな感じの原稿を書いているのではないでしょうか」


「うーん、ちょっと違うな」


「もしかしたら宇宙のお父様とか書いてませんか?」


「あはは。宇宙のお父様とは書いていないよ。

コラムといっても協賛社の応援ページを彼女は書いているわけだから。
たまたま旅行代理店の宣伝で書いていたものがあってね」


「ああ、なるほど。それはハワイツアーですかね」


と、俺は言った。


「そうそう。協賛の旅行代理店のツアーに応募があるように彼女が原稿を書いたのだが、後で実話だと聞いてね、ああ、それはおもしろいねって私は言ったんだ」


「そうでしたか」


「その号を読んでごらん。確か今年の2月号くらいだよ」


「はい」


俺は何だかうれしかった。


じーさんのコネだから、まともなことを書いているのかな、と思いつつ、実は少し心配だった。


発行部数が少ないやつだし奈津実のページを読む人もあまりいないだろうって半分バカにしていたが(奈津実、悪いな)意外と読まれているのかも。


キョージュが「よく書けている」って言ってくれたんだから、まあまあなんだな。


しかし、そんなの数ページ書いたって原稿料はたかがしれている。


俺は奈津実を認めてくれているらしいキョージュに奈津実の評価を聞いてみたくなった。


「キョージュさん、母、小説家になれるんですかね。毎日何をやっているのか時々心配になるんです、僕」


すると、キョージュはにっこり笑って「なれるとも」と言った。


「そうだといいんですが・・・。うちはどうして今の生活が送れるのか不思議に思うことがあるんです」


「というのは?」


「だって、原稿料なんてたいした額じゃないですよ。母はライターともいえない職業ですから。

片手間のようにやっている通販事業だって売れているのかどうか」


するとキョージュは目を細めて俺を見てやさしく言った。


「君たち家族を助けてくれる人たちがたくさんいるから大丈夫だよ。

それに奈津実くんなら大丈夫。いいものが書ける作家になれると私は思うよ。
彼女の言っていることは人が考えないような壮大なファンタジーのようにとれるが、それを上手に文章にする力が彼女にはあると私は思うよ。
ファンタジーの中にリアリティをもたせて書くことが可能だからね。

それは、純粋な気持ちで真剣に生きているからなんだよ」


「はい、息子の僕が言うのも何ですが、母が真剣に生きているのはわかります。

だけど、だからといって天からお金はふってこないし」


「お金は後からついてくるよ。彼女の純粋な気持ちは空のお父さんも見ているはずだからね」


キョージュは笑った。


それは、空のお父さんを信仰している奈津実をバカにした笑いではなく、大切なものをそっと見守るような、そんな笑顔だった。


こういう人を真の理解者というんだろうか。



THE END  Written by 鈴乃@Akeming


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【  後記  】


今回のお話の奈津実さんは不思議ちゃん


月や星や風とお話ができる人なんです


空にお父様がいると信じていて、いつも空のお父様に守ってもらっていると信じている女性



不思議ちゃん。。。?!


それは。。。


わたくしのことでもあります(笑)



時々言われます


「不思議ちゃんだね~」って



自分は普通と思っていたけど、だんだん「わたしって不思議ちゃん?!」って思えてきた今日この頃


昔から自分は魔法が使えると思ってました(笑)


でも願うだけで実際は使えないんだけどね。。。


「ああーーやばいっ!!!!!!!!!!!」


ってことが起こって


「お願いです。この事態を回避できますように!!!(≧▼≦;)」


ってお祈りを何度したことか!


でも魔法は使えなかった


それでも自分は特別で魔法が使えると思っていたのだから笑えるよね~(-m-)ぷぷっ


今思うとその頃はそのときを過ごすのにいっぱいいっぱいで心を研ぎ澄ませることができなかった


今は魔法が使えるってわけじゃないけれど、思いつくままに行動すると不思議なことが起こったり出会いがある!


これは、自分の声を信じるようになってから


一人で家にいるとき時々電球マークが頭にポッと出てそれですぐ行動に移すと流れがかわったりするの


一人で考える時間って大切なんだね


わたしが一人で考える時間が増える環境になったのは元々決まっていたことだったのかなと思う


いつからこんな自分になったかというと・・・


悲しいけれど夫が他界して、そして、会社の代表を降りて自分一人でいろいろ始めてからだから


助けてくれる人はたーくさんいるけれど、自分しか頼る人がいない状況になってから?


いつも自分の声に耳を澄まし、そして信じてきた


最近とみにそういう声が響き、そのたびに起こす行動で行き先がかわってきたり学びがあったりする



あー


不思議だー



さて、その自分の声って第六感なのだけど・・・


第六感はいろいろなシーンで活躍するの


今、わたしがこの仕事をしているのもその第六感だったし、mixiのトップページを書き換えたのもそれ!


トップページを書き換えたのは・・・


42歳のバースディの2時間前にある大きな気づきがあって。。。


これは今のわたしを支える大きな柱だった


いきなり浮かんだ言葉を夢中になってキーボードにたたき、数分でトップページをかえた



ミッションは病んだ日本を幸せにすること


50歳までにミッションを果たし南の島でダーリンと住む



こんなことをいきなり公言するなんて?!


でもわたしの声が言ったとおりに書いたわけです


2年半前のこと


自分では理由がわからず書いたわけだけど、だんだん少しずつどうやったら形になるかわかってきて


そして、思うままに南の島と書いていたけれど、そこがハワイと気づいたのが1年半前



不思議だー



今日もね、第六感に従って探し物が出てきた


ma*nani通信中尾明美(Akeming)のステキな40代 このピアス・・・


誕生石のルビィに似た色の石と小さいハートとクリップがたくさんついている最近のお気に入り


でも、家に帰ってきたら1つ取れてなくなっていた!


(゜◇゜)~ガーン


マフラーをふってみたけどなくて。。。


考えれば、コートとマフラーを脱いだところに落ちている、とか、マフラーを巻きなおしたときとか。。。


それが普通に考えて推理できることなのだけど


わたしはいきなり浮かんだ第六感に従った


それは「今すぐバス停まで戻って道を見てごらん」という声


上着も着ずにすぐに玄関を出て道に戻る私


その時のわたしは操り人形に近かった


第六感の声しか聞こえなくて、「道にあるわけないよ」って声は封印されていた


もしも第六感を無視して冷静に考えていたら、探しに戻らなかったと思う


道に落ちているなんて考えられなかったから


だって耳に何の衝撃もない徒歩中にピアスが勝手に落ちるものか、って考えちゃうもの


コートを脱いだクリニックや試着したお洋服のショップに電話をしたと思う



ところが!


信号あたりまで行った時、ふと冷静な自分を取り戻して。。。


「どう考えても道に落ちるわけがない。コートを脱いだところだ」


って方に思考がいった


で、バス停まで戻らず家に引き返そうとしたその時、今歩いてきた道に光る私のピアス!


「あ!!!!!!!!あったーーーー(>▽<)」


何でさっき見つけられなかったんだろう?!


ピアスは道で光っていた


「ここよ」って言っているみたいに


ピアス、どこかからふってきたのかなー笑


1.5の視力のわたしが目を凝らして道を見て探していたのに見つからなかったんだもの~




というわけで、第六感で無意識に行動した時って探し物が出てきたりするわけです


この前も、第六感が「本棚を片付けなさい」って言ったので片付けたらわたしを助けるものが出てきたし!




不思議だー


そしてわたしも不思議ちゃん~笑