久しぶりに公開が待ち遠しかった作品。
作家・吉田修一×監督・李相日がタッグを組んだ前作「悪人」は今まで見てきた映画の中でベスト5に入るくらい大好きで、劇場に何回も通い、もちろん原作と脚本を買い、DVDも買った。
その、次回作。
キャストは渡辺謙・森山未來・松山ケンイチ・綾野剛・妻夫木聡・宮崎あおい・広瀬すず・高畑充希・池脇千鶴などなど・・・もう書ききれないほどの豪華っぷり。
予告編で見た時から、「絶対、初日にみたい!」と思っていた。
その日の為に、原作も読んだ。
予習もばっちり。
レイトショー。ぎりぎり初日に観られた。
結果。
良かった。
ただ・・・原作を読まずに観に行ったら、もっと心が動かされたかも。
あらすじを簡単に説明すると
「ある夫婦が東京・八王子の自宅で惨殺された。現場に「怒」という文字を残して逃亡した犯人は、1年半たった今も、整形手術をして逃亡を続けている。
疑わしい3人の男。千葉房総で最近働き始めた田代哲也、沖縄離島に一人旅でやってきた田中信吾、東京でゲイが集まるサウナでうずくまっていた大西直人。
果たしてこの中に犯人はいるのか。
それぞれの地でそれぞれの男に出会う人々の葛藤が描かれる」
もちろんこの作品、犯人捜しのサスペンスだけではない。
「信じる、そして許す」ということの危うさ、難しさ、厳しさがめいっぱい溢れてて、犯人を知ってる私も、ちゃんと苦しくなった。
ただ、犯人を知らなかったら・・・
そりゃ、疑うよ。だって、だって、信じるのってすごく難しいんだからさっ!!
と、より一層、妻夫木君や宮崎あおいちゃんや知念君に共感できたと思うから。
でも、悲しいのは、一番純粋に信じた者が裏切られるという結末。
でも、ラストに救われました。
映画の中で1番心に残った台詞。
「あなたは大切なものが多すぎる。本当に大切なものは、増えるんじゃなくて、減っていくのよ」
この言葉を聞くためにこの映画を観たんだというくらい、今の私には心に響きました。
原作・・・吉田修一
監督・・・李 相日
音楽・・・坂本龍一
出演・・・[東京]妻夫木聡・綾野剛・原日出子・高畑充希
[沖縄]森山未來・広瀬すず・知念辰也
[千葉]渡辺謙・宮崎あおい・松山ケンイチ・池脇千鶴
[刑事]ピエール瀧・三浦貴大