先日ご報告したように、
家の設計にあたって天球儀の果たす役割 | MTFのAkemiのblog イタリア児童文学・皆既日食・足摺岬が好き
わが家では、長年住み慣れた老朽化住宅を解体して、跡地を二分したうえで、次世代の者がそれぞれの新居を建てるという計画が進行中です。そのうちの一方を二世帯住宅として、わたしども隠居世代はそこの1階に住まわせてもらうということになりました。
つきましては、まずは老朽化住宅の解体だという話になり、そのため、わたくしどもはそこにあった荷物を一切合切携えて、一時的に仮住まいに移るということになりました。
「一切合切」と言いましたが、実際はかなりのものを捨てました。それでなけりゃ仮住まいにも、その後入居させてもらう隠居所にも入りきりませんから。
ということで、半年ぐらい前から少しずつ家財の整理をしていたのですが、家の本体も含めて、気密性の悪い旧い住宅の中に長年置きっぱなしにしてきた家財は、どれもこれも表面に細かい埃がついており、乾いた布でこすったりすると、たちまち傷がつきます。で、引っ越し用の段ボール箱に収める前に、しっかりハタキをかけてから濡れ雑巾で表面を拭くというような作業が必要になります。
そういう家財にハタキをかけたときには、部屋の中に埃が舞いますから、窓をあけ放って、できるだけそれを外に追い出すとともに、追い出しきれなかった埃については、床に落ち着く頃合いを見はからって、雑巾がけして取り除くといった手間が必要になります。昔の家庭では人手に余裕があれば毎日やっていたような作業ですが、わが家ではズボラを決め込んで、たまに掃除機で床の埃を吸い取る程度の掃除しかしていなかったので、最後の最後になって「埃の害」に悩まされる結果となりました(そういう作業をするときには、ただでさえ左の眼球の角膜が弱くなっているわたしですので、用心して防塵メガネをつけることにしました)。
特に、母屋よりも気密性の劣るプレハブに入れておいた書類などは、その多くをクリアファイルに入れておいたにもかかわらず、そのクリアファイル自体の表面が、もともとのすべすべした状態を保ちえずに、曇った状態に劣化していました。
それはよく見ると、プラスチックそのものの劣化によるというよりも、隣り合ったクリアファイルどうしが、ちょっと動かすたびにこすれ合って、そのつど、微小な傷がついてしまった結果であることがわかります。クリアファイルとクリアファイルのあいだに侵入している微小な土埃がそういう傷を作る犯人であろうと推定できます。
砂埃と言おうと土埃と言おうと、その構成物はだいたい同じで、粒子の大きさが目で識別できるぐらいのものを砂埃と呼び、ミクロン単位のものを土埃と呼んでいるだけだと思います。われわれの周囲の埃は、衣服に由来する繊維くずの埃、およびダニの死骸やゴキブリの排泄物など生物由来の物質や、われわれ自身の生体に由来する垢を別とすれば、そういう硬い埃です。それについて、ウィキペディアで調べてみたら、「石英」という項
の中に、つぎの記述を見いだしました。
* * *
(以下引用)
石英は地殻を構成する造岩鉱物で長石に次いでもっともよく見られる。火成岩・変成岩・堆積岩にしばしば含まれる。水晶としては花崗岩質ペグマタイト・熱水鉱脈・スカルンなどに産出する。
砂は岩石の風化で生じるが、石英は風化に強く、砂は石英主体となることが多い。砂漠・砂丘・砂埃の砂は石英が主成分となる。石英はモース硬度7なので、プラスチック・金属・車の塗装などは砂埃で容易に傷ついてしまう。そのため、宝石は石英より硬度の高い物質が選ばれる(生体起源の宝石である真珠や珊瑚、琥珀などは例外)。
(引用終わり)
* * *
つまり、土埃の大部分はモース硬度7の石英の微粒子であるがゆえに、それがあいだに挟まった状態で2枚のプラスチックのシートを擦り合わせれば、どちらのプラスチックの表面にも、その微粒子の大きさだけの幅をもち、移動距離だけの長さをもった、微細な線状の傷がついてしまうのですね。