慌ただしく殺伐とした世の中で、電車や車の人々の大きな騒音の中を日々、暮らしていると嫌になる時も、ございます。そういう時に、最近、雨が多いので、ふとカエルの鳴き声を聞く事が、あったのです。
カエルには申し訳ありませんが、私はカエルもカエルの鳴き声も、大嫌いです。
その理由は、小学生の頃のお話になります。その日は雨が、たくさん降っていました。
通学路の帰り道に長靴でバシャバシャと軽快に歩きながら、田んぼの脇道を帰っていると、足元で、グニャッと奇妙な感触があったのです。小さなカエルでした。
その時は罪悪感と気持ち悪いという感情が入り乱れ、半べそになりながら家路に帰り着いた思い出がありました。
それからというものカエルに罪は無いのですが、嫌いになってしまったのです。
ですが、ある時に、そのカエルの声が心地よく感じたのです。何ともいえない心地よいリズムのある優しい声に、うっとりしていました。
なぜ、そういうふうに感じるのか調べてみるとカエルの鳴き声には1/fゆらぎという安眠効果が、あるらしいのです。
日本人は自然の音を言葉と同じく左脳で聴いて、西洋人は雑音として右脳で聴いてるらしく、西洋の方たちには理解されにくい感性だという事みたいなのです。
ちなみに、カエルが鳴くと雨が降るという言葉もございます。
カエルの体の半分くらいが皮膚呼吸らしいのです。皮膚から水分補給していて湿度が高くなると呼吸しやすいために、鳴くことが多くなるらしいのですね。
今まで、カエルの鳴き声がうるさいと感じておりましたが、その鳴き声を聞いてみると、何か心に響くものがあり、カエルの鳴き声もいいものだなと、好きになりました。