ちょっと前に、半分ふざけて何気なく 口にした言葉で思い出した。

窓ぎわのトットちゃん (講談社文庫)/黒柳 徹子
¥680
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黒柳徹子が、自分の幼少時代のことを記した『窓ぎわのトットちゃん』。
ここに出てくる、『トモエ学園の校長先生みたいな人が目標の大人です。』なんて、言って笑っていた。

笑って半分ふざけていたけど、半分は本気だ笑。





高校生の頃、英語のリーダーの教科書に、「窓ぎわのトットちゃん」が、載っていた。

まだ、この本が出版されて、間もなかった頃で、けっこう話題になっていた。
いや、朝ドラ『チョッちゃん』が、放映されていただろうか?。
教科書の割りに、なかなか洒落た選考だと、高校生ながらに思っていた。


またしても、記憶のゴミなのだが、ところどころ英訳されたトットちゃんのくだりを覚えている。
なんちゃらかんちゃら、クーホンブツジー(九本佛寺)、、、ほにゃららほにゃ、ターチャンワズ サプラーイズド。。。

そして、ウツクシーイズビューティフル。


といっても、この「ウツクシーイズビューティフル」は、英訳されているわけでなく、
小説の中で、トットちゃんたちが そのままそう言っているのだ。



戦後、トットちゃんがトモエ学園で教わった英語。

『Utsukushii is beautiful !.』 だ。


戦後のドラマや、小説で教科書に黒く墨を塗って行く と云うシーンを眼にする。
自分たちの教わってきたことは、ウソだったのか?
わたしたちが教えてきたことは、間違いでした。 
と、涙に咽びながら 重々しく 教科書に黒々と墨を入れていく。


一方、トットちゃんたちのトモエ学園は、なんとも明るく、軽やかに、晴れやかに
「ウツクシー イズ ビューティフル!」だ。


戦時中、人に傷つけられたり、傷つけたり。様々な不幸や理不尽をくぐり抜けて、
敵国だった、アメリカの言葉で、子どもたちが言う
「ウツクシー イズ ビューティフル!」


この一言に、いろんな意味が隠されている。








そうそう、このトモエ学園の校長先生は、とてもステキな人なのだ。
例えば、ある日トットちゃんが、ぽっとん(?)便所に、財布を落としてしまう。
そして、用務員さんから、ひしゃくを借りて、便所の肥えを 運動場に積み上げていた。
そこに、校長先生が通りかかって、トットちゃんに声をかける。
「ちゃんともどしておけよ。」


まったくをもって、お見事だ。
器が、でかすぎるだろうが?。


肥えの中から財布を見つけ、水道できれいに洗ったあと、その財布を鼻に近づけて
「くさいー」と云って、楽しそうにトットちゃんが笑った。




こうして一事が万事、この校長先生の下で、自由に、おおらかに 物事が運ばれていく。
お陰で、トモエ学園で育った子どもたちは、とてもユニークだ。



こういう人のそばで、自由に 一生懸命に大きくなった子どもたちってステキだ。こういう子たちって、面白い。



子を持つ親御さんたちにしてみれば、毎日大変だったりするだろうから、勝手なことは言えない。
実際、自分に子どもがいたら、毎日「恐怖政治」をしているかもしれない。


だから、余計に こんな校長先生みたいな人になりたいと思うのだ。


そしていつの日か、近所の子どもに 「ウツクシー イズ ビューティフル!!」と、言ってやる。