エッセイ『「腹八分目」をめざして』

３月の風はせわしいです

冷たい風に吹かれての１日が始まりました

朝１番に『火祭り』を眺めてテンションをあげます

エッセイです

お題は『腹八分目』でした

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『腹八分目』をめざして

羨ましいことは何かと訊かれたら、「丈夫な胃腸」と即座に応える。子どものころから消化器官が弱く、満腹感を覚えるほど食べると、うまく消化できずに後で困った。学校を休むことすらあった。大人になり、その弱さにストレスが悪さをしてきた。とうとう胃腸薬の世話になり始め、今に至っている。

それに加え、歳とともに空腹感とは縁が薄くなってきたよう。食欲もないのに、きちんと３食、食事を取る。贅沢な話だが、これはこれで辛いものがある。さて、どうしたものか。取り敢えず、自分の生活スタイルを見直してみる。

まず、体を動かさなくなってきた。一昨年前だったか、腰を痛めてから、動作が緩慢になってきた。身を庇っているからだ。そして、趣味はインドア派。読書や手芸に費やす時間が多い。胃を圧迫した前屈みの姿勢でじっと座っている。人と話す機会も減ってきた。声を出して笑うことも少ない。こんなことをしていたら、胃腸だって動きたくないはず。

そこで、策を練ってみた。毎朝１０分テレビ体操をする。１日に５０００歩以上は歩く。YouTubeを観ながら簡単なズンバを踊る。そして、週２回は健康教室に出向く。盛りだくさんだ。自分には無理だろうか…。ところが、できるのである。雨の日や特別な用事がある日はともかく、今のところ、続いている。ほんの少しずつ体が変わってきているのが分かる。

もう１つ、決めたことがある。それは、１日に５人の人と笑って挨拶か会話をする。もちろん家族以外だ。となると、必ず家を出ないと実現しない。なかなかハードルは高いが、努力中。

こうして、あの懐かしい空腹感を取り戻しつつある。胃腸が動いている感覚。体が喜んでいる証拠。食べる喜びから遠ざかっていた私。今、腹八分目食べることをめざしている。

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