とある日の事にございます。
お豆は奉公先でお客様(30代男性)に「おばちゃん」と呼ばれたにございます。
えっ⁉️
お豆は一瞬、わが耳を疑いました。
確かに。
お豆は『おばちゃん』と呼ばれても否定出来ない年齢ではあります。が。
今だかつて赤の他人に、それも大人の男性に『おばちゃん』と呼ばれた事などございませんでした。
それは、なかなかの衝撃の一言でございました。
お豆はふと思いました。
この人は、街の高級店や大店でも店員さんを『おばちゃん』と呼ぶのだろうか?
否。
多分、呼ばないんじゃないでしょうか。
お豆は3年前まで、街の大店で奉公しておりました。
諸事情あり、昨年から街外れのお店で奉公しております。
このお店で奉公を始めてから『おばちゃん』とか『おかあさん』とか呼ばれる様になったにございます。
お店の立地や規模のせいも有るのでしょうか。
親しみを込めてなのかも知れません。
に、しても馴染みの無い呼ばれ方に戸惑うばかりのお豆でございました。
とほほ。
否。
とほほってる場合じゃ無い。
お豆は考えました。
お豆自身、街の大店に奉公していた時より緊張感が無くなり手抜きになっていたのかもしれぬ。
まずい。
自業自得なのか。
髪を染め、背筋をのばさねば。
妙に気合いが入るお豆でございました。