とある日の事にございます。

「当たり前だけど、親と子の関係において親は永遠に親だから優位なんだよね」

同僚がしみじみと申しました。

聞けば、同居している高齢の母親の自己中心的な言動に手を焼いている様にございます。

他の者に聞いた話に寄ると、同僚は県外に嫁いでいたらしいのです。
独り暮らしの母親が心配で何度も嫁ぎ先での同居を打診したらしいのですが、固くなに断って来たそうにございます。

そんな矢先、階段でケガをして入院してしまったそうにございます。
それを期に、同僚は単身実家に戻り母親と同居しているそうにございます。

母親は、かなり自己中心的な方の様にございます。

機嫌が悪いと
「同居してくれと頼んだ覚えがない」
「私は、イチイチうるさく言われるより一人の方が気楽で良い」
とか言うそうです。

ある日、仕事で帰りが遅くなり帰りの挨拶もそこそこに夕飯の準備をしていると、母親が
「『ただいま』位いったらどうなの」と言い
「さっき、言ったじゃない」
と、言い合いになったそうです。
そして「もう、後からにして」と同僚が言うと
「親に向かって何て言い方するの」と母親が言ったそうです。

同僚が子供の頃、仕事から帰って夕飯の準備をしていた母親にその日の出来事を話していると母親が「疲れているんだから、後にして」と言った事が度々あったそうです。

「老いが言わせてるんだと我慢してるけど、親ってずるいよね」

「何か、疲れちゃった」

同僚がポツリと申しておりました。