5分で読める参院選公約【民進党編】 | あけどのBlog

5分で読める参院選公約【民進党編】

こんにちは、あけど亮太です。

今回のブログでは野党第一党の民進党の参院選公約について5分で解説します。

ちなみに解説項目は各政党政策集の「概要版」から抜粋しています。
概要版は各政党が最も国民伝えたいことをコンパクトに発信していますので、ここから抜粋する事にしています。

キャッチは「国民(あなた)との約束」
国民を「あなた」と読ませる点に、政治と国民の距離を縮めてゆくスタンスが見えます。
参考URLはコチラ を参照ください。

ページトップに掲載されている政策順を見ると、

1、経済
2、子育て
3、雇用
4、女性
5、高齢者福祉
6、行財政改革
7、地域経済
8、復興
9、外交
10、憲法
11、報道

最初の方に持ってくるものほど強く訴えていきたい政策と考えると、経済を打ち出しているあたりアベノミクスを意識しているものと伺えます。

課題として挙げているのは「アベノミクスの失敗」として、実質賃金の低下を挙げております。
そこに対して一部に偏った分配ではなく、公正な再分配で経済の成長を掲げております。


子育てについては待機児童や低所得者層の大学の低進学率を挙げ、無償化を保育園幼稚園大学までと広げる考えを示しています。すべての政策を見ても民進党の中でこの政策が一番投資性の高い政策ではないでしょうか。

雇用については賃金格差、ワーキングプアの課題を取り上げ、同一労働同一賃金、最低賃金1000円以上を挙げております。
、、、ってこのあたりは自民党も民進党も近い政策を掲げていますね。色濃く異なる点は労働者派遣法について、民進党は制度の再改正で企業が責任を持って派遣社員を育てる仕組みを示しています。


女性について。
男女同一賃金&政治家の数を男女同数にすること。
と、男女間の平等化を図る施策です。
賃金については同一労働同一賃金の考え方をそのまま当てはめるのでしょう。
しかし、政治家枠を男女で分けるというのもある意味偏った支援になるのではないだろうか。


高齢者福祉はまず年金から。
低年金者のかさ上げ、受給の為の支払期間を25年から10年へ。更には医療費負担軽減や介護職員の賃金増とかなり強気な政策です。必要財源はどの程度になるのか、その算出があると「どこを削るのか」が明確になり、より良い参考になるのではないだろうか。


行財政改革は、財政健全化から始まり原発ゼロと民進党らしい切り口です。
富裕層からの増負担を求め、公平性を求めていくとの事。
更には国会議員の定数&報酬の削減。国会議員の謎のお小遣い「文書通信交通滞在費」の使途の効果を法律化など一部、維新の党の色も見えてきます。


地域経済は地方のお金の自由化から入ります。
ひもつき補助金ではなく自由に使える交付金へ。同時にどのようにして地方がひもなしで予算を適切に執行できるかの根拠も示してほしいトコロです。
その他には農業分野では農業産業の環境整備から地産地消、六次産業化を推進し農業所得の向上を打ち出しております。


復興で掲げる政策は主に復興事業の延期による国費負担増と熊本自身の支援金の上積み。全体的に公助の色が濃く表れている政策分野です。

外交政策、「尖閣諸島」は我が国の主権を対外的に発信。
「北方領土」は正義の原則を基礎とした交渉、、、ちょっと分かりづらい表現ですが、ロシアとの一致点を見出すための交渉と理解しました。
「竹島」においては国際法にのっとった解決とあります。国際法の「先占」理論でいうと、結論は「日本領」になりますので、その視点で対話から解決を望む姿勢であると解釈できます。
拉致問題もそうですが比較的外交については「解釈次第」とも取れる表現が少し気になるところです。


憲法について。
9条改正については反対だが、全体的に未来志向の新しい憲法の構成が書かれております。
憲法問題は9条改正反対=護憲派と取られがちですが、民進党政策ではスポットごとの改正であれば可能性がある事が示唆されています。


報道についてはタイムリーな話ですが、特定秘密保護法や現与党のメディアへの対応に批判的な言葉がちりばめられています。
民進党特有の施策としては障害者差別解消法についてでしょう。
がん・難病患者も含め、広域的な支援ができる制度改正が見受けられる締めくくりとなっております。


【まとめ】
政権与党でない以上、全体的に現政権の施策に対する批判からの改善策の提示となっています。
その為、多くの分野で行政支援を手厚くする施策が見受けられますが、財源確保の為の「削減する分野」がどこなのかが不明確であり、財政根拠に弱さを感じました。
しかし、いわゆる「社会的弱者」に対する補助は手厚くなることが予想されますので、選挙としての対立軸は明確になるでしょう。


野党第一党が衰退すると政治にも選挙にも緊張感が欠如してしまいます。
大きな責任を背負った政党として、残された選挙期間をどう戦うのが注目したいと思います。