9月定例会一般質問 【表題:障がい児福祉について】 | あけどのBlog

9月定例会一般質問 【表題:障がい児福祉について】

◯三上喜久蔵議長 明ヶ戸亮太議員。
  (明ヶ戸亮太議員登壇)

◯明ヶ戸亮太議員 議長より発言のお許しをいただきましたので、通告させていただいております表題についての一般質問をさせていただきます。
 この質問は、障がいを持った子供たちやその家庭に対する市のサポートに不備不足はないか、その確認の意を込めたものとなりますが、今回の質問でいいます子供という言葉は十八歳未満を指しております。
 それでは、始めさせていただきます。
  まず、児童福祉の思想では、障がいを持つ子供たちが同年代の子供たちと、そして家族とともに地域で当たり前の生活をすること、また、子供たちがおのおの自 己実現をするための地域生活を送るためには、幾つかの支援が必要とされています。まずは、その必要とされている複数の支援を三つにまとめたものを読み上げ させていただきます。
 一つ目は、障がいの早期発見と早期療育の確立です。障がいや発達のおくれが早期に発見されることで、その後適切な療養やリ ハビリへとつながり、発達支援や療育が保障されます。二つ目に、障がい、生活の程度に合わせた保育、そして自由と自治活動の体験です。これは、思春期等に 見られる発達要求に対応して福祉施設での訓練などのプログラムを適切に構築するために必要とされています。三つ目に、家族の子育てに対する看護支援です。 子育ての中心的担い手となる家族は、家庭での看護はもちろん、病院や福祉施設等の付き添い、休日問わずのリハビリなどに追われ、一息つく間もないだけでは なく、買い物に行く時間すらありません。その中心的担い手である家族に対し、ホームヘルパーやショートステイ、訪問看護師や児童デイサービスを利用するこ とで看護負担の軽減だけではなく、家族の生活も保障されます。
 この三つの項目は一連の流れになっています。一は乳児期からなり、二は幼児期、そ して三番は一と二の同時進行の支援となり、生活基盤の安定となります。このどれか一つでも不足していては、障害を持った子供の生活は保障されません。先天 性の障がいを持って生まれてきた、または事故などで障がいを抱えてしまった、それが原因となり健常者と生活の保障における価値観が異なることは本来あって はならないことです。あってはならないことですが、まだそこに、価値観に差異があるということは否めません。であるならば、その差を少しでも埋めるよう市 は全力で取り組むべきではないでしょうか。
 以上のことを踏まえ、まずは一回目の質問に移らせていただきます。
 一点目に、川越市内には身体障がいまたは知的障がいを持った子供たちはそれぞれ何名いるのでしょうか。また、身体障がい、知的障がいそれぞれの人数をお示しください。
 二点目に、市内には障がいを持った子供が通所、入所することのできる児童福祉施設は幾つあるのでしょうか。市営、民営それぞれでお答えください。また、その中に医療的ケアが行える施設の有無もあわせてお答えください。
  三点目に、市では在宅心身障がい者手当、特別児童扶養手当、障がい児福祉手当という三つの給付金制度がありますが、この制度はいつ始まった制度なのか、ま た、手当の内容はどのようなものか、また、どのような目的、趣旨で支給されているのかをお聞きします。以上、三点をお伺いしまして、一回目の質問とさせて いただきます。
  (小川倫勝福祉部長登壇)

◯小川倫勝福祉部長 お答えをさせていただきます。
 市内の身体障害及び知的障害のある子供の人数でございますが、平成二十三年三月三十一日現在の身体障害者手帳及び療育手帳の交付件数で申し上げます。身体障害児につきましては二百二十三人、知的障害児につきましては五百三十八人、合計で七百六十一人となっております。
 次に、市内の障害児の通所あるいは入所施設、また医療的ケアが行える施設についてのお尋ねでございます。
  市内には、障害のある子供を対象とした施設といたしまして、川越市立あけぼの児童園及びひかり児童園の二施設がございます。いずれも市が運営しておりま す。なお、民営の通所施設並びに市営、民営を問わず入所施設についてはございません。また、医療的ケアが行える施設につきましては、市内に該当する施設は ございません。
 次に、在宅心身障害者手当、特別児童扶養手当、障害児福祉手当の開始時期、また手当の内容、目的についてのお尋ねでございます。
  在宅心身障害者手当は、在宅の重度心身障害者の経済的及び精神的負担を軽減することを目的とした埼玉県の制度でございまして、本市では昭和五十八年度から 川越市在宅心身障害者手当支給条例に基づいて支給しております。手当の内容は、支給対象者が身体障害者手帳一級から三級までに該当する方、療育手帳のマル A、A、Bに該当する方、精神障害者保健福祉手帳一級、二級に該当する方となっております。なお、一定の施設に入所している方、それから住民税が課税され ている方、六十五歳以上で新たに障害者手帳を取得した方は支給の対象外となっております。また、支給額は、年齢や障害の等級により異なりますが、月額三千 円から九千五百円となっております。
 次に、特別児童扶養手当でございますが、精神または身体に障害を有する二十歳未満の児童の福祉の増進を図る ことの必要性から、昭和三十九年七月二日に公布されました特別児童扶養手当等の支給に関する法律に基づきまして、同年度からその父母または監護者に支給さ れる手当でございます。所得制限がございますが、支給額は月額で一級が五万五百五十円、二級が三万三千六百七十円でございます。
 次に、障害児福 祉手当でございますが、精神または身体に重度の障害を有する二十歳未満の児童の福祉の増進を図ることの必要性から、先ほどの法律でございますが、昭和三十 九年七月二日に公布されました特別児童扶養手当等の支給に関する法律に基づきまして、同年度から障害児本人に支給される手当でございます。所得制限がござ いまして、支給額は月額一万四千三百三十円でございます。また、施設入所中の方、障害を支給事由とする年金を受給している方につきましては支給の対象外と なっております。以上でございます。
  (明ヶ戸亮太議員登壇)

◯明ヶ戸亮太議員 質問に対する御答弁ありがとうございました。
 市内には障がいを持った子供の 受け入れを専門とした施設が二つしかないということは、市内在住の障がいを持った子供たち七百六十一人を十分にサポートすることは難しいのではなく、もう 不可能ではないでしょうか。先ほどの三種類の給付金制度の御説明をいただきましたが、子供が重度の障がいを持っているケースでは、毎月約七万円前後の給付 金が支給されるとのことです。毎月約七万円となれば、看護をされている例えばお母さんがアルバイトやパートなどで外に働きに出ている金額と同程度かもしく はそれより若干少ないかぐらいの金額になると思います。しかも、この三種類のうち二種類は所得制限が設けられているため、条件によっては一万円に満たない 支給の御家庭も出てきてしまうと思います。これでは受給者の生活におけるインセンティブが高まるとも考えづらいですし、支給の趣旨に当たる児童の福祉増進 につながらないのではないでしょうか。その点を踏まえ、二回目の質問に移らせていただきます。
 一点目に、この明らかな施設不足、七百六十一人の子供たちに対して二つしか専門施設がないこのハード面の不足に対して、市営民営問わず児童デイサービス等の設立を推進するなどの障がいを持った子供たちに対する児童福祉施設の充実化をお考えではないでしょうか。
  二点目に、医療的ケアの行える施設はないとの御答弁をいただきました。吸引や気管切開、胃への注入器などの器具をつけた子供たちには、突然の体調悪化の際 などに対応できるよう定期的な看護に医療的ケアの行える環境が必要となります。しかし、それらの体制が整っていない現状を市はどのようにお考えでしょう か。またはどのように改善すべきだとお考えでしょうか。二点をお伺いしまして二回目の質問とさせていただきます。
  (小川倫勝福祉部長登壇)

◯小川倫勝福祉部長 お答えをさせていただきます。
 障害児に対する施設充実についてのお尋ねでございます。
  議員さん御指摘のとおり、施設の数が十分であるとは言えない状況であるというふうに認識をしているところでございます。また、現在市では平成二十四年度か ら始まります次期障害者計画及び障害福祉計画の策定に向けて議論を重ねているところでございます。障害福祉計画では、障害福祉サービスの見込み量を設定す ることから、川越市障害者計画等推進委員会の場において検討してまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、施設の充実につきましては社会福祉 法人等の御理解と御協力が必要でございます。今後とも関係団体との連携を十分に図ってまいりたいというふうに考えております。
 次に、医療的ケアの体制が整っていない現状についてでございます。
  医療的ケアを行える障害児に対する福祉施設の必要性につきましては認識をしているところでございます。先ほども御答弁申し上げましたとおり、現行の障害福 祉計画にも医療的ケアを必要とする人の日中活動サービスの利用についての記述がされているところでございますが、今後とも、その利用状況、利用意向の把握 に努めまして、サービス基盤の確保・充実のための方策を検討してまいりたいと考えております。以上でございます。
  (明ヶ戸亮太議員登壇)

◯明ヶ戸亮太議員 御答弁ありがとうございました。
 今の御答弁の中でいただいたものが、検討するや図ってまいりますなどのちょっと抽象的な言葉だったかなと感じ取れました。もう少し具体的な質問をさせていただきます。
 この川越市内で児童デイサービスを、これは民間が新設、設立などをする際に市はどのような支援やまた金銭的助成をすることができるのでしょうか。この質問を最後として、私の一般質問とさせていただきます。
  (小川倫勝福祉部長登壇)

◯小川倫勝福祉部長 お答えをさせていただきます。
 民間団体が児童デイサービス施設を計画した 場合の支援についてでございます。社会福祉法人等が児童デイサービス施設を建設する場合には、施設整備費について国庫補助金等を財源とした補助がございま す。事業者から御相談があった場合には制度の枠組みの中で可能な限りの支援をしてまいりたいと考えております。以上です。