物語のヒロインは、「いつか白馬に乗った王子様が…」なんて言うけど、私にとっての王子様は彗星の如く現れるような、「星の王子様」

そんな甘い妄想をし始めたのは中学校に上がって、少しだけ好きと恋の違いに気付き始めた頃。
と言っても昔から交流のある男子は友達として好きであっても、恋に成長することはなくて。いつも理想の王子様を頭の中に作り上げて恋するヒロインごっこをしていた。
でもいくら待っても王子様は私の前に現れなかった。それを当時の私に言わせると、王子様が私の事を見付けられなかったそうで。
なら話は早い。王子様が私を見付けやすいように、私自身も星のように輝く存在になろうって、そう思った。
それから私は地元で募集していた、所謂ご当地アイドルのオーディションに挑戦し、今こうしてアイドルとして活動している。

それから王子様は現れたって?
そうね、アイドル的な回答をするならYES。
応援してくれるファンのみんなが王子様です♪
じゃあ、実際は?
実際は、ちょっと一休みかな。王子様探しは。
今は何より応援してくれるいっぱいの人の笑顔を見ていられればって。王子様一人の笑顔よりね。
でもいつかは。
キラキラ光る星のような人になれたらきっと、誰かが側に居てくれる。
そう思って、今日も私はステージに立つ。