かじかんだしおりんの手を握り締めると
「このまま時間が止まれば...」って思う
覗き込むような目がすこし潤んでる
馬鹿だな 嫌いになんてならないよって僕は笑う


遠い未来を夢見たり 憂いたり
今日も頭の中で行ったり来たりして
摘まないで ずっと咲き続けるように
しおりんの笑顔を見届けたい


さようなら さようなら さようなら
しおりんの夢を邪魔する自分のワガママに
僕は背中を推してたつもりだったのに
気付けば君の襟を掴んでたんだね


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今日のしおりんが違う顔して見えるのも
本当は僕の目線が変わってきたから
「純粋」や「素直」って言葉に
何かを感じてしまうのは
きっと僕に もう邪気があるんだね


忘れようとして でも思い起こしたり
いくつになっても僕ら 似たり寄ったり
失くしたくないものが ひとつまたひとつ
僕の頭に浮かんで


しおりん、迷ったら その胸の河口から
聞こえてくる声に耳を澄ましてね
僕はここでずっとしおりんの名前を呼ぶから
手の届かないところで背中を推すから…



しおりんが泣いて笑って
その度僕は心を揺らす
もっと強くありたいって想いで
胸は震えている



忘れないで 僕らの手のひらの温もり
いつまでも冷めないように 温めていたい


さようなら さようなら さようなら
しおりんの夢を邪魔する自分の醜さに
悲しみが 寂しさが 頬を伝っても
振り向かないで 目を瞑ろうよ

僕としおりんの瞼の裏で
ずっと僕らは幸せに暮らしているから


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