台風12号は大型で強い勢力を保ち、日本の南海上を北上している。徳島地方気象台によると、2日から3日にかけて徳島県にかなり接近、上陸する恐れもある。台風からの湿った空気が流れ込んでいる影響で、県内では1日午前から雨が強く降り始めた。2日は台風の接近で大荒れの天気となる見込み。気象台では県内に大雨、雷、強風、波浪、洪水、高潮の各注意報を出して警戒を呼び掛けている。

 台風は1日正午現在、日本の南海上を時速約10キロで北北西へ進んだ。中心気圧は965ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は35メートル、最大瞬間風速は50メートルで、中心から半径200キロ以内が風速25メートル以上の暴風域となっている。

 山梨県山中湖村では観測史上最多となる1時間に69・0ミリの非常に激しい雨。群馬県伊勢崎市で同54・5ミリを観測した。

 東・西日本の太平洋側を中心に、2日にかけ1時間に50~70ミリの非常に激しい雨の恐れがある。2日昼までの24時間予想雨量は、いずれも多い所で東海と近畿400ミリ、関東甲信300ミリ、四国150ミリ。

 2日にかけて予想される最大風速は、東・西日本の太平洋側と伊豆諸島で20~30メートル。波の高さは8~9メートルと見込まれる。

 台風12号が北上している影響で、1日の徳島県内は海の便に一部で乱れが出た。

 徳島-和歌山間を結ぶ南海フェリーは、1日午後の上下計8便の欠航を決めた。欠航便は、徳島発上り便が午後1時半発から同9時50分発までの計4便、和歌山発下り便が午後1時40分発から同9時35分発までの計4便。台風が四国に接近する2日は終日欠航することが決まっている。

 東京-徳島-新門司間のオーシャン東九フェリーも、徳島から東京へ向かう1日午前11時半発の上り便が欠航した。