元俳優・押尾 学容疑者を保護責任者遺棄致死容疑で再逮捕 起訴されれば裁判員裁判に


麻薬取締法違反の罪で起訴された元俳優の押尾 学被告(31)が、女性に適切な救命措置を取らなかったとして、保護責任者遺棄致死の疑いで再逮捕された。これで3度目の逮捕となり、起訴されれば裁判員裁判になる。

押尾容疑者は4日、2009年8月に東京・六本木ヒルズの一室で、田中香織さん(当時30)に合成麻薬MDMAを飲ませ、錯乱状態に陥った香織さんに適切な措置を行わず、放置・死亡させた保護責任者遺棄致死の容疑で再逮捕された。

再逮捕に田中さんの母親は「容体が悪くなった時、すぐに119番してもらえなかったというのは、わたしたちがずっと思ってきたことの原点です。思っていた領域に、捜査なり取り調べが進んでいけるのかなと感じました」と語った。

今回の再逮捕は、保護責任者遺棄で立件するのか、より罪が重い遺棄致死で立件するのか、行方に注目が集まった。

警視庁は、いわゆる「空白の3時間」について、田中さんの容体が急変したのは午後6時前後で、午後7時前後には死亡したと推定。救急車を呼ぶ時間は十分あり、田中さんが助かった可能性が高いとみている。

一方、調べに対し、押尾容疑者は容疑を否認していて、「女性の容体が急変して、そのまま亡くなった」と供述している。

また、すぐに救急車を呼ばなかったことについては、「自分もMDMAを飲んでいたので、そのことが発覚するのが怖かった」と供述している。

3年以上の懲役となる保護責任者遺棄致死罪で起訴されれば、押尾容疑者は裁判員裁判によって裁かれることになる。