WBC2次ラウンド1組(8日、台湾3-4日本=延長十回、東京ドーム)3連覇を目指す日本は延長十回、中田(日本ハム)の決勝犠飛で死闘を制し、決勝ラウンド進出に王手をかけた。



 今大会初の延長戦に突入した十回、相川(ヤクルト)の中前打、糸井(オリックス)の四球、坂本の犠打で一死二、三塁。絶好のチャンスで中田が林イー豪(巨人)から左犠飛を決めて勝ち越しに成功した。

 2次ラウンドの熱気は東京ドームだけでなく、周辺にも及んでいた。試合前のJR水道橋駅近くの路上では、日本と台湾のファンが、それぞれに大声を上げながらヒートアップ。球場の内外が異様な雰囲気に包まれる中、侍ジャパンの打線は王建民に立ち向かった。

 「きょうからいよいよ本番だ!」

 午後に宿舎で行われたミーティングで、山本監督が気合を入れた。指揮官はミーティングに先立ち、宿舎5階に設けられたミーティング室で、ほかの首脳陣や選手らとデーゲームのオランダ-キューバをテレビ観戦し、気持ちを高めた。

 先発オーダーに王建民が苦手とする角中(ロッテ)、阿部(巨人)、糸井、稲葉(日本ハム)、鳥谷(阪神)と左打者を5人並べた打線は、立ち上がりから一回から足を積極的にからめて相手エースをとらえにかかった。

 だが一回、2番・井端が中前打も盗塁失敗。内川(ソフトバンク)が左前打で盗塁成功も、阿部は三ゴロに倒れた。

 三、四、五回は三塁まで走者を進めながら、1本が出ない。王建民が降板した七回には、一死から稲葉が3安打目となる左前打で出塁。鳥谷のニゴロで二死二塁とし、長野(巨人)が代打で登場も、3番手・郭泓志の高めのボール球を振り、空振り三振を喫するなど、拙攻が続いた。

 八回に阿部、坂本の適時打で2点を奪いようやく同点に追いつくも、その裏に3イニング目のマウンドに上がった田中将大(楽天)が、周思斉に中前適時打を許した。

 勝ち越され崖っぷちに立たされたが、九回二死二塁から井端の同点の中前適時打を放ち、そして中田の決勝犠飛を導いた。

(サンケイスポーツより)

9回2死1塁から鳥谷がアウトなら試合終了で台湾が勝つといった場面で2塁への盗塁に成功し井端が同点タイムリーで土壇場で追い付いてその後の延長での中田の決勝犠牲フライを打って勝利を収めたのには興奮しました。

台湾先発の元ヤンキースのエース王建民をあと一歩のところでとらえられず台湾に先制を許し同点に追い付いても勝ち越されるという苦しい試合でしたが最後に侍JAPANが意地を見せました。奇跡の勝利かと思います。

次戦のオランダ戦に勝ては日本はアメリカで準決勝を戦えます。オランダは1次で韓国2次でキューバといった優勝候補を破っていてあなどれない相手です。強力打線を抑えることが勝利のカギになるかと思います。ヤクルトに所属し2年連続ホームラン王のバレンティンを乗せないようにしたいです。オランダ戦での侍JAPANの活躍に期待したいと思います。