しあわせの隠れ場所 | 家具 通販 赤や 竹田のブログ

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今更ながら「しあわせの隠れ場所」を鑑賞しました。


しあわせの隠れ場所 ジョン・リー・ハンコック監督

そういえばサンドラ・ブロックがこの映画で賞を獲ったよなー、
ぐらいの知識しかない状態で鑑賞。
実在のアメフト選手マイケル・オアーの半生を元にした実話を映像化した映画。

スラム街出身のホームレス同然の生活をしていた黒人の少年マイケル・オアー。
一人で雨に濡れながら夜道を歩くマイケルを目にした裕福な白人家庭の夫人リー・アン(サンドラ・ブロック)は、彼を自宅に連れ帰る。
最終的は部屋と教育の場を与え、後見人となり、家族として迎え入れる。
マイケルはアメリカン・フットボールの才能を見出され、大学のスカウトから引く手あまたのスター選手になる。
というストーリー。

マイケルを受け入れるこの上流階級の家族全員がファンタジーかと思うぐらいの善人。
そして受け入れられるマイケルも純粋そのもの。
こんな話本当にあるの?と思ってしまうぐらい出来過ぎ。

現実はもっともっと近所の周囲の好奇な目や様々な偏見があったり、
マイケルがアメフト選手として活躍しだしてからは、嫉妬や嫌がらせなども
きっとあったに違いないだろうと思うのだが、
この映画では殊更この家族の暖かさと絆のみが強調され描かれる。

大変良い脚本で素晴らしい映画であると私も感動したのだが、
登場人物達のこれでもかというぐらいに溢れる汚れない純真な心が眩しいと感じたのは、
私の心が汚れてきている証拠かもしれない。

見ず知らずの黒人少年を家族として迎え入れ住まわすのは、
「同じ屋根の下に年頃の自分の娘がいるのに心配ではないのか?」とか
「白人であることの罪悪感じゃないのか?」と富裕層仲間のマダム達に突っ込まれ、
リー・アンは、そんな下劣な考えを口にするならあんた達とは縁切るわ、
とキッパリ言うシーンが象徴的。

映画的にはリー・アンがごちゃごちゃ言う周りの雑音を、問答無用に切り捨てるという痛快な演出なんですけど…。
マダムたちは下世話な人間として悪意ある描かれ方をしているが、
一般的な市民の考え方であり、意外と本質をついているんじゃないかなあ、と思ってしまった。
ただ偽善であれ自己満足であれ、信念を曲げずに実際にマイケルを立派に育て上げたリー・アンの行為は誰もが真似できない素晴らしい行動。
エンドロールで笑顔が溢れる実際の本人達の写真や映像を見て、やはり心を打たれた。
施しを与えているのではなく、自分達がマイケルに色々なものを与えてもらっているという気持ちに嘘はないのだと確信できた。

サンドラ・ブロックの出ている映画を久しぶりに観た気がする。
やっぱりオーラのあるすごい女優だというのを改めて感じた。