あまりの分厚さに、
購入したもののなかなか読む気になれなかった
西澤保彦さんの「収穫祭」を読みきりました。
収穫祭 西澤保彦
西澤さんのミステリはすごく好きなワタクシですら引く、
エログロ祭りであります。
登場人物のほとんどがオカシイ。
普通ではない。
西澤作品にはよくちょっとオカシイ人が登場しますが、
ここの登場人物は大多数がオカシイ。
村人が殺されまくった凄惨な状況で、
普通ではない性倒錯を抱える中学生。
その村の情景や主人公の心理描写が逸材。
終始血まみれの中、狂った感情が押し寄せる
切迫感がまるでホラー小説を読んでいるかのよう。
第二部はかなりぶっ飛んだ設定の組織が登場。
その組織云々よりもやっぱり
人がオカシイ。普通じゃない。
第三部以降で物語の真相に辿りつくわけですが…
一番大掛かりな伏線は全くわかりませんでした。
とんでもなく驚きましたΣ(゚д゚;)
一貫してドス黒い人間の歪んだ精神が注入された物語で、
そのタイトル「収穫祭」の意味も
背筋が震えるぐらいのおぞましさですが、
そのド派手な表現力やロジックに終始圧倒され、
本が離せないぐらい没頭してしまいました。
読んでよかった。やっぱり面白かったです