今回の論文は日本の広田遺跡(種子島)から出土した頭蓋骨に関するものです。
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この論文では、広田遺跡のグループは長距離に及ぶ貝類の貿易路保持のために、自分たちのアイデンティティを維持する目的のために頭蓋骨を変形させた可能性がある、と推測しています。
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コーンヘッドなどのように意図的に頭蓋骨を変形させる事は世界的に広範囲の遺跡で見つける事ができます。
日本ではそのような遺跡は確認されていないと考えられていましたが、広田遺跡はそれを覆してくれるのではないかとしています。



写真は論文に掲載されているものを引用しております。
写真のHT16が広田遺跡で発掘された頭蓋骨。
もう一つのDG8が土井ヶ浜遺跡の頭蓋骨です。
べびきゅあのホームページにも書いていますが、日本の古代遺跡から出土する頭蓋骨は原則土井ヶ浜遺跡のように”長頭症“を呈しています。
長頭症になった理由は諸説あるのですが、日本では育児をする際に用いられる「イジコ(嬰児籠)」(地方によって呼び名は異なります)の中に赤ちゃんを入れており後頭部に圧力が掛からなかった事と母乳の吐き戻し防止のためにうつ伏せ寝で寝かせていたからと考えられています。
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このイジコ、多くは藁を使用して作るのですが種子島では弥吉時代中期には稲作が始まっているとされており、この広田遺跡は弥生時代後期のものですから恐らくイジコは使われていたと想定されます。
それであれば広田遺跡の頭蓋骨も長頭症を呈していても良いはずです。
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HT16の頭蓋骨、頭蓋変形の頭蓋骨を見慣れている人からすると位置的斜頭症の頭蓋骨と同じ変形をしている事が分かります。
右斜頭症であり、それにより環状縫合の右部分が前方に押し出され特徴的な縫合線の走行となっています。
唯一見慣れないのが矢状縫合後部から小泉門にかけての窪み。
これがなければこの頭蓋骨は単に仰向けで寝かされたことにより後頭部が非対称に潰れた位置的斜頭症の頭蓋骨、という事になります。
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ところが、この矢状縫合後部から小泉門にかけての窪み、実は珍しくありません。
技術の伴わない人が頭蓋骨施術をすると引き起こしてしまう事が多い頭蓋変形の一つなのです。
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それなので広田遺跡の頭蓋骨は何らかの原因で育児方法に変化が起こってしまい、それによって位置的斜頭症が起きてしまった。
そしてその変形をどうにかしようと試みた結果、二時的変形を引き起こしてしまいこのような頭蓋骨になった。
そう考えると私個人的にはしっくりくるのですが皆様はいかがお考えになるでしょうか?
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以下、論文情報です。

“Investigating intentional cranial modification: A hybridized two-dimensional/three-dimensional study of the Hirota site, Tanegashima, Japan”
PLoS ONE 18(8): e0289219.August 16, 2023


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