廃校再生計画案やアイデア作品展示 吉野・国栖地区で大阪芸大生 /奈良県

2009.03.13 大阪地方版/奈良 31頁 奈良全県 写図有 (全894字) 












 大阪芸術大(大阪府河南町)のデザイン学科の学生らが、「ものづくりの里」で知られる吉野町の国栖地区に注目、廃校となった小学校跡の再生計画案や地元産品を使ったアイデア作品の展示会を町中央公民館で開いている。20日まで。



 学校再生計画案は、2年前に廃校した町立国栖小学校を「地域活性化を目的にした新しい施設にする構想を」という町教委の依頼で学生34人が11作品にまとめたもの。



 例えば、「恋魂(こいこん)」は、出会いが少なくて結婚できない人のためのお見合い合宿施設。自然とふれあい、「学校」だから童心に帰って純粋な恋ができるというわけだ。「ひがわりの丘」は、日替わりの企画で工芸や美術の創作の場にして作品をネットで全国発信するというもの。提案した4回生の下山暁雄さん(22)は「自然が好きな人が集まり、木や和紙など豊かな素材を生かせれば」と話す。



 このほか、妊婦さんの癒やしの場にする「プレママ学園」、「さえないおやじ」が陶芸や乗馬をしてファッショナブルに変身する場になる「土に夢見るダンディズム」などさまざま。若々しい感性に満ちた計画案に住民は「私らでは考えつかない。地域の活性化にはやはり若い人たちの感性が必要」と感心する。



 一方、アイデア作品展は、学生のアイデアを作品化して「売れるもの」を目指すもので、地元の「国栖の里観光協会」(森浦武彦会長)に所属する工房が、表札や木製玩具、ランプなど10点を制作した。例えば、「木製人」は、駅やイベント会場などに置き来訪者が握手して木のぬくもりを感じてもらう。3回生の三船治子さん(21)のアイデアを使い、木工作家でもある森浦さん(68)が「ヒノキよりスギの方が感触が温かい」と吉野杉を使ったが、三船さんは「そんな違いがあるとは知らなかった。素材の生かし方を教えられた」と話していた。



 学生たちは、「イナカデザイン研究所」を設立し、今後も町で創作活動を続けるという。展示会の問い合わせは町教委(0746・32・0190)へ。



 【写真説明】



 色鮮やかなグラフィックデザインで表現された廃校の再生計画案



 木の温かみを感じるための作品「木製人」=いずれも吉野町中央公民館




朝日新聞