[ひと人抄]大谷女子大文学部教授・阪田宗彦さん 見ずして美術を語れない

2001.04.14 大阪夕刊 9頁 写有 (全348字) 












 奈良国立博物館(奈良市)の学芸課長を最後に今春退職し、大谷女子大(大阪府富田林市)の文学部文化財学科教授として再出発した阪田宗彦さん(61)は、「物を見ずして美術を語ることなかれ」と、学生を寺社や博物館に連れ歩こうと計画している。



 学芸員として約30年、密教美術の研究や、正倉院展の担当などを通じて数々の至宝に触れた。仕事に打ち込み過ぎて、家族から「恋人は、くにたちひろ子(国立博子)さんね」と言われる始末だが、「超一級品に囲まれ、豊かな学芸員人生を送れた」と感謝する。



 名宝から離れる寂しさは隠せないが、これからは吸収してきたことを伝えるのが役目。本物を見る目を養うため、講義は演習にも力を入れるつもりだ。「物を前に学生と対話したい。美術への興味を引き出してみせます」と意気込む。



写真=阪田宗彦さん




読売新聞社