ゼミトピックス 大谷女子大文学部・入江春行教授 明星派研究

1993.11.01 大阪夕刊 6頁 写有 (全400字) 












 明星派を代表する与謝野晶子の短歌や評論の研究を通じて、女性の生き方や社会での役割を考える。ゼミでは、学生24人が、いまなお女性の共感を呼ぶ晶子の魅力を探っている。



 「みだれ髪」などの歌集のほか、母になる意味をつづった「産屋物語」や「姑と嫁について」などの論文まで、取り上げる作品はさまざま。4年生の多祢裕紀子さん(21)は「仕事と家庭を当然のように両立し、強さとやさしさを兼ね備えた女性。でも、私たち同性を『あなたも私のようにできるはず』と厳しい目で見てるような気がして……」と複雑だ。



 晶子が世を去って50年。いまも「スーパーウーマン」扱いされることに、入江教授は「日本社会の女性に対する意識が変わっていない証拠」と指摘。就職戦線では、男性に比べ不況のあおりをまともに受けるなど、女子大生を取り巻く環境はまだ厳しいが、「彼女に追いつき、乗り越える学生が1人でも増えることを願っています」と期待している。




読売新聞社