賢くならなきゃと思って生きてきた。
もう今はそんなことどうでもいい。
年末の街へふらりと出る。中年のどってことない女として街に溶ける。
年末の街は豪華なものが溢れている。何も欲しくならないから、ただ見て楽しめる。
綺麗なものはたくさんあるけど、落ち着く場所はひとつもない。
豪華なものはなんにもない地元が1番落ち着く。小さな普通のマンションで家にこもりゴソゴソする幸せ。週に2日だけ開く美味しいケーキ屋さんで焼き菓子を買って、昼ごはんは自分で作った皿うどん。
夕方から街に出たから、余計に比べてしまった。