山裾の道マフラー、手袋で風を防ぎながら山裾の道を歩く。空の青さ、雲の白さはとびきりだ。八重の紅梅は去年よりも枝を延ばし、たくましく花を咲かせている。ナズナはのびやかに休耕地にそよぎ、サンガイグサはまだ目覚めきらない野に春をよびかけている。山里を歩けば、懐かしい花ばけり、景色ばかり。風の香りも昔のままだ。