高知県の横倉山は植物学者の牧野富太郎さんのホームグラウンドであり、植物の宝庫として知られた山です。

そしてもひとつ、光るキノコで有名なシイノトモシビタケの自生地でもあります。

 

6月下旬、横倉山の第3駐車場から山頂に続く常緑樹に覆われた山道を歩きます。

シイノトモシビタケは椎の木の倒木につくキノコなので、椎の木の倒木を探すと山道の横ですぐに見つかりました。

 

 

 

その倒木には小さなキノコがいくつかついています。

「これかなぁ」と思いながら、とりあえず場所をチェックして奥に進みます。

 

 

 

日暮れ前、この場所に戻ってきました。

カメラをセットして暗くなるのをじっと待っていると、眠気に襲われました。

けっこう長い間ウトウトしていたようで、目を覚ますとあたりはもう暗くなっています。

カメラを向けているキノコを見ると、青白く光っています。

「本当にキノコが光っている!」、一瞬心臓がドキッとしました。

 

 

 

光るキノコといっても、たとえばツキヨタケは肉眼で光っているのはほとんど確認できず、カメラでシャッター速度を遅くして撮影すると光っているのがわかる程度です。

ところがシイノトモシビタケは肉眼でもはっきり光っているのがわかります。

やがてあたりは真っ暗になり、シイノトモシビタケの光は一層強くなりました。

「自然はすごい!」と心から思った瞬間でした。