北海道で大きな地震が発生ました。
停電はじめ、ライフラインの復旧や、
日常の生活に戻るためには、
まだまだ時間がかかると思いますが、
厳しい冬を乗り越える精神力で
がんばってください。
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エッセイ「ネガティブ解消法」
唐突にすみません。(`・ω・´)ゞ
講座のタイトル「秘密講座」を差し替えて、
「エッセイ」に変更させていただきます!
過去記事で「基礎~個性」までを
「秘密講座」とさせていただきます。
と言うのも、
この先(前回の記事から)の内容は、
私が勝手に思う事が中心になるからです。
講座は基礎を中心に、
「音程やテンポは正確に!」と言う内容でした。
基礎さえあれば、
あとは個性を発揮してください。
と言う内容です。
この考えは変では無いと思いますし、
誰がやっても基礎は同じなので、
講座が成立しましたが、
この先は、私の経験による
私だけの意見なので、
客観性はありませんし、
真実でもありません。
この先の楽しみ方は、
「世の中にはこう考える人もいるのか。」と言う程度で、
気軽にお楽しみください。
では、前回の内容を引き釣りながら、
新シリーズ「エッセイ」ヽ(゚◇゚ )ノスタートです。
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音楽を続けて行くと、
不思議な人と出会う事もあります。
前回のネガティブの話の続きですが、
29歳くらいの時、こんな人に出会いました。
とある知り合いの一般会社員の方から、
音楽家を紹介され
簡単な打ち合わせをしたのですが、
その方は、自己紹介の時
「私は管楽器奏者です。」と言ったのです。
名刺には、「管楽器奏者、指揮者」
と書いてありました。
私はまだ若かった事もあり、
「そういう仕事もあるのか。(。-人-。)」
と思う程度でしたし、
何より紹介された方なので、
Σ(゚∀´(┗┐ヽ(・∀・ )ノ 管楽器奏者ってなんやねん!
と突っ込むわけにも行かず、
しばらく話しを聴いていました。
年齢は40代前半程度で、
もちろん、似非マエストロ感が半端なく、
若い私を見下した感じが
ひしひしと伝わってきましたし、
なぜか、段々説教をされているような感じに
なって行きました。
指揮は有名なA氏に習ったそうで、
それについては、何も言う事はありません。
「へぇ!すごいですね~!」
と素直に聴いていましたが、
嫌なんです。
こういう人。(・ε・)
で、その後自分が一体何を嫌がっているのか、
あれやこれや思考をめぐらせてみたのですが、
なかなかわかりません。
でもつまり、こういう事だと思います。
キモイんです。
Σ(゚∀´(┗┐ヽ(・∀・ )ノ コラ!
その後知人を通じ、
何回か話す機会がありましたが、
わかってきたのは、
有名な指揮者の方からの指導は、
テレビを何回も見て、
その先生の指揮を覚えたと言う事。
管楽器については、
オカリナが吹ければ、
他の管楽器も吹けて当然と思ってる事が
わかってきました。
( ̄□ ̄;) ・・・・。
でも、それはそれでいいんです。
別にわざわざ学校に行って勉強しなくても、
いいじゃないですか。
音楽で食中毒になるわけでもないし、
音楽への考えは人それぞれだから。
でも、疲れるんです。
そこでどうして疲れるのか、
色々考えてみました。
まずは、いちいち「すごいですね~!」と言わないと、
ふくれっ面になる。
テレビで指揮を勉強していても、
Σ(゚∀´(┗┐ヽ(・∀・ )ノ それが師事か!
と突っ込みを入れられる雰囲気ではないので、
結局、子守り状態になってしまうのです。
v(´∀`*v)すごいですね~。
ヽ(*´∀`)ノ いい子ちゃんですね~。
ε=ε=(ノ≧∇≦)ノ 次は、ミルクでつか~!
となり、
こりゃ、(-""-;) 疲れるっちゅねん。
となってしまいます。
それで食って行けるのか、と言うと、
音楽経験が無い人から見たら、
デカい態度を信頼してしまう世間の風潮。
と言うのもあるようです。
ま、それはそれで、
個性の一つだから良いです。
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一体何が疲れるかと言うと、
ここでのポイントは、
本人の中に、基準が無いから、
外から評価を得る事でしか、
自分を評価出来ない。
と言う事。
つまり、自分の中にエネルギーが無いから、
外からエネルギーを奪う事で、
活動している。と言う事です。
もっと言うなら、
自分へ対する評価が極端に低いので、
誰かに支えてもらわなければ、
存在出来ないと感じていたり、
自分の言葉は誰にも届かず、
自分は非力で弱い存在だと
思い込んでいる。
と言う事です。
これが、ネガティブな状態です。
例えば、指揮をテレビを見て習う事について、
本来であれば、
学校まで行かなくても、
指揮者を探して連絡して、
そのお弟子さんを紹介してもらうとか、
自分の地域に近い人を紹介してもらうとか、
指揮には、指揮法など動作の基礎もあるので、
色々な角度から勉強のチャンスはありますが、
もし習ってしまったら、
技術の習得は、自分と向き合う事になるので、
出来の悪い自分の正体がバレる事になります。
(やってもいない事は、出来なくて当たり前ですし、
できない事は悪い事だと思ってしまう事が原因です。)
自己評価が低い方の場合、
このように自分の内面と向き合う事は、
幽霊よりも怖い最大級の恐怖になるので、
それは出来ません。
===
では、どうやってこの問題を解決するかと言うと、
「そもそも指揮者とは、ただ棒を振るだけ。
あんな事なら自分にも出来る。」
と考える事で、
わざわざ習う必要は無い。
と言う事になり、
テレビで充分習得できる。
と考えるのです。
しかも、テレビの指揮者は、
あの一流有名人。
それを真似する自分は、
一流指揮者の仲間入り
となるわけです。
このように、
努力して自分を高めるのではなく、
安易に世間を
自分の足元まで引き釣り下ろす事で、
相対的に自分の価値を高めるのが、
まさに、ネガティブ思考。
これが、エネルギーを奪う発想で、
エネルギーヴァンパイアと呼ばれています。
===
ヴァンパイアが指導者になった場合、
団員を褒めたり、認める事はありません。
自分を認める事が出来ない人は、
そのまま他人を認められない事に
つながるからです。
そのため指導は、
「否定」と「要求」が中心になり、
「方法」について語られる事はありません。
そして、そんな指導を受けた若いプレイヤーは、
他人への批判が、
自分の上達のバロメーターになって行きます。
もちろん本人が、
意識的にヴァンパイア化している
わけではありません。
なぜかうまく行かない。
なぜか、何十年経っても同じ場所を
グルグル回ってる気がする。
のように、モヤモヤした不安感や
焦燥感、欠乏感や孤独感は、
ずっと心の中にあります。
そのため、何か意見を言われたり、
質問されたりすると、
自分が攻撃や批難されたと感じるようになり、
反撃体勢に入ります。
タチが悪い場合、
恐怖心からヤンキー学生のような口調になります。
周囲も面倒くさいので、
段々意見を言わなくなる事が、
更なるヴァンパイア感を強化し、
スポーツ団体の監督や代表のなような、
自分にとって都合の良い世界が
展開して行きます。
===
ここで、自分が団員の場合は、
どうすればいいかと言うと、
一歩退くしかありません。
その人をどうにかしようとしても、
それは人それぞれの人生だから、
自覚が無い限り、変わる事はないからです。
色々気をつかって先回りして対応しても、
要求はエスカレートするばかりで、
周囲はエネルギーを奪われて
疲弊してしまいます。
では、自分がヴァンパイア化してるのでは?
と感じている場合、
どうすれば脱却出来るかと言うと、
その方法は、
もう一度自分を信じて
基礎に立ち返る事です。
===
基礎はどんなジャンルでも、
体と密接な関係にあるので、
曖昧な知識や思いに
実感を伴う事ができます。
例えば、テンポの指導をする場合、
自分がメトロノームに合わせる事が
できなければ、指導は出来ません。
(メトロノームに限らず)
どうして、メトロノームが役に立つのか、
どうすれば、役に立つように使えるのかは、
自分がやってみないと
他人に伝える事は出来ないからです。
ただ、ヴァンパイアはこう言います。
「メトロノームなんて使ったら、
音楽がロボットのような演奏になってしまう。」
「そもそも音楽のテンポは揺れているのに、
どうしてテンポ通り演奏しなければいけないのか。」
このように、やる前からやらない理由を探し、
自分のテンポを正すより、
音楽の側のテンポをズラす事で、
自分を正当化するので、
前進がないまま、
同じ場所をぐるぐると回り続け、
本人の中で原因不明の不満や不安が
更に増大して行きます。
===
このブログで、音楽の基礎は、
音程、テンポ、音量(バランス)と
書いてきました。
プロになるほど
毎日の練習のほとんどは基礎練習です。
基礎練習とは、
頭と体の関係を作る意味でもあり、
理想(主観)と現実(客観)の
バランスを取る訓練です。
つまり、基礎の無いヴァンパイアには
客観性がないので、
理想ばかりを追い求め、
現実と乖離する結果、
孤立感や孤独感が生まれるのです。
===
ヴァンパイア化した自分が、
現実に向き合う瞬間は、
相当なパワーやエネルギー、
そして勇気を必要としますが、
実際やってみて、
難しいと感じる感覚や、
こんな事も出来ない馬鹿な自分を経験する事は、
実は、指導者にとっては
必要不可欠な経験になります。
初心者はダメで弱い人間ではなく、
誰しも最初は初心者だとわかりますし、
成長のプロセスや、
つまずくタイミングも理解できるからです。
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ヴァンパイアの場合、
相手が初心者や未経験者とわかるやいなや、
自分がいかに優れた実力者か、
得意げに語り始めますが、
いずれ正体はバレます。
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世の中には、生まれつきの天才もいて、
生まれながらに頭の中にメトロノームが
ある人もいると思いますが、
そう言う人こそ、
指導者には向いていないと言う事です。
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有名指揮者は確かに、
天才的な優秀な方しかいません。
だからと言って、
自分が指揮者になれば、
天才的で優秀な人間になれるかというと、
それはありません。
指導者も同じです。
指導者=優秀=自分は指導者だから優秀。
とはなりません。
それは、役割として指名されただけ
だからです。
ウルトラマンは強い。
だから、今日から自分はウルトラマン。
と宣言しても、
変身出来ないのと同じです。
ウルトラマンになるためには、
まず、筋トレの基礎から始まり、
どうすれば身長を伸ばせるか
科学的に研究をして、
変身の仕組みを解明する必要があります。
しかし、どこまで追求しても
生まれた星は、M78星雲にはなれません。
地球で生まれた以上、それが本人の運命だからです。
ではなぜウルトラマンになりたいかと言うと、
本当の目的は、もっと強くなりたいと言う思いです。
強くなるためには、
まずは、基礎に向き合う勇気を持つこと。
出来ない日々に繰り返し挑戦すること。
それが出来る人は、
わざわざ変身しなくても、
すでにウルトラマンと言う事です。
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もし、自分が同じ場所を
ずっとグルグル回っているような
感覚に陥っているなら、
震える手にメトロノームをとって、
じ~っと眺めてみてください。
手に持つ事が慣れたら、
次にスイッチをいれて、
クリック音に耳を傾けてみてください。
そのテンポを聞きながら
好きな音楽を想像してみてください。
その先は、このブログの
「メトロノーム」をご参照ください。
それが出来た時、
自分の中に「能力」が生まれます。
その能力は、威張るための武器ではありません。
団員のため、社会のための役割です。
団体や社会は、奪い合いではなく、
互いに分け与える事で成り立っています。
エネルギーは人から奪う物ではなく、
自ら生み出し分配する物で、
奪い合いの団体は、
分裂-縮小へ進み、
分け与える団体は、
統合-発展の方向へ進むのが、
自然界の仕組みです。
生まれてきたのが自然の摂理なら、
どんな人にも個性や能力があるので、
自分の本当の姿を思い出し、
まずは一歩踏み出してみましょう!
===
さて、今回はかなり過激な意見ですが、
ここまで読み進められた方には、
ご理解いただける内容だと思います。
引き続き、
音楽について思った事を、
自分なりの視点で、
エッセイとして書いて行きたいと思います。
よろしくお願いいたします。(`・ω・´)ゞ