雨の降る午後
私はガンヒョンから借りてきた本を読みながら寝てしまった。
大富豪と貧乏人の結婚のお話は、最初面白かったけど。
「ありえない、ありえない。」
本を投げ出し、キャミにショートパンツ姿の私は次第に規則正しい息を繰り返していた。
ふっと目を覚まし、違和感を覚えた。
目の前には首元が見えた。
う~~んとシン君・・・?
顔を上げると何時ものシン君の顎が見えた。
私の体はカレの体に巻きつき、一歩も離さない状態だった。
又、やっちゃった(汗)
恐る恐る、ここから抜け出そうと静かに移動しようと。
「どこに行く?」
魔王の甘くて低い声が響く
私はこの声に弱い。
「シン君、おはよう。」とごまかして笑った。
「今はもう夕方だけどな。」
彼の目線の先の時計を見る。
あれ~~、もう17時なの。
あはははっ。と笑いながら、少しずつカレから離れて行く私。
騙されないカレは
「起きるのを、待ってた。」耳元で呟いた
アーーっこの声に弱い私は、腰が抜けたように力が抜けていった。
フニャフニャになったわたしに覆いかぶさり、軽いキスを落としていく。
「職務で疲れていたけどお前と寝たら良くなった。お返ししないとな」
キャミを外された。
一休みした魔王は、グッタリなった私の髪を撫で
「まだ休んでいろ」
ネクタイを結び終えて、職務に戻っていった