秋から冬に移り変わる夕暮れ。

カレの部屋に、冬特有の重いオレンジ色が広がる。

夕食の時間まで人払いをさせたこの部屋には、人の行き交う音がなかった。

でも、私の大好きなカレの声がこの部屋に響いた。

「ピンク。」オレンジ色に染まる部屋なのに違う色の言葉

私の体がその言葉に反応する。

「今日はピンク?」

ソファに座らせられた私の顔は真っ赤に染まる。

私の足を自分の肩に乗せ、顔を寄せてくる。

恥ずかしい私は横を向きギュッと目を閉じる。

私の体の震えを感じ取りながらも、カレは顔を近づけた。

そして片足に開放感が生まれる。

カレの口元にはピンクの紐が見えた。

目を少し開いてカレを覗き見る。

何とも言えない様なカレの顔

その顔に見惚れてしまい、ボーッとしていると。

「今興奮中、あんまり見るな」と命令された。

残った足にも開放感が。

「便利だな。」

カレのする事全てに、真っ赤になってしまう私は。

情けない顔でカレに縋る。

「・・・シン君。」

「ごめん、夢中になり過ぎていた。」

カレは自分の体を私の顔に近づけ、キスをする。

「キスが大好きなオレの奥さん。」

「ちょっと訂正だよ。シン君とのキスが大好きなんだよ!」

真っ赤になりながらも訂正しとく。

ニヤッと笑う魔王。

「リミッターが外れた。覚悟しておけ。」

左側の口元が僅かに上がった