![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240612/23/akashia93/4f/cc/j/o0400040015450786780.jpg?caw=800)
宮殿のパビリオンのソファに座っていた私達。
皆が下がったのを合図のように、カレは立ち上がり私の手を取る。
少し冷たいカレの大きな手。
余分な肉が付いていない綺麗な指。
この指に、これから私は自分の理性が崩されるほど狂わせられる。
逃げ出すことも出来るけど、私はこの指を離すことは出来ない。
カレの部屋の扉が閉まる。
ガラス張りではなくなったこの扉。
質の良い重そうな扉。
この部屋に入ってしまうと表からは、見る事も聞く事も出来なくなってしまった。
完全な密室。
私の心臓はこの部屋に入ると、壊れそうな位に打ち続ける。
「チェギョン。」
この部屋ではカレはこの名で私を呼ぶ。
「はいっ!?」
慌てて返事をする。
「今日、ギョンから貰ったモノがあるんだ。それを今日試したんだけど、いいかな?」
カレはゆっくりと言う。
カレがこの部屋で聞いてくる時には、、私にとって良い事がない。
だって、有り得ない●●や、朝まで寝かせて貰えない。
カレのポケットからは●●●モノが出て来た。
・・・・・・。
・・・・・・・・・・。
えーーーーーっと、これは・・・・・・っ。
年頃の高校生は、絶対知っていないといけないモノ。
って言うか授業でやったしっ。
でも、宮に住む私達には関係のないモノ。
ビックリ目の私に
「お前にこれつけて欲しい。」
魔王の目ではなく、照れた表情。
口を開けっ放しの私。
「チェギョン。」
カレは私の耳元に近づき呟く。
確信犯。
カレは、私がこの声に弱いのを知ってて耳元で呟く。
それでも負けずに返事をしないでいると。
「付けてくれないと、あんな事やこんな事を無理やり。」
ボソボソと呟いた。
魔王の脅しはとっても強力で
私は「付けさせてください」と大きい声で叫んだ。