「何で、ブタのとこにヒョンがいるのか、説明しろよ!」チェジュンが冷たい目でオレ達を見る。
慌てて着替えたオレとチェギョンは居間に座り、チェジュンの質問に答えようとしていた。
「あんなに、ヒョンの事忘れないといけないの!ッてご飯も食べずに、泣いてばかりいたのに。
何ヶ月も泣いてばかり、オレ達がどんなに必死こいても、ブタは泣いてばかりだった。」
隣のチェギョンを見ると。都合悪そうな顔をしている。
「ごはんもたべないから、ガリガリになっちゃって、ヒョンも痩せたよね。
ここ何年かで、ようやく食べれるようになって、体も元に戻ってきたのに。
ようやくブタが笑うようになったんだよ。ようやく、バイトも始めるようになった。」
この5年もの間、オレも苦しんでいたけど、チェギョンも苦しんでいた。
オレはチェギョンの手を取り、ギュッと握り締める。
「又、くっついても別れるんだったら、一緒にならないほうがいいんじゃないの!?」チェジュンからのキツイ一言。
オレとチェギョンは目を合わせ、頷きあう。
「チェジュン、ねーさん思いだな。チェギョンの事心配してるから、一緒になるなよって忠告してくれてるんだよな。チェジュン、大丈夫!今度こそ、離れないから。
ねーさんを悲しませるようの事はしない。」チェギョンの手を取り、キスをする。
「チェジュン!やっぱり、私シン君じゃないとダメなの。」
「又、今日にも婚姻届けだすの?」
「イヤ、出さない!」カレの声が響く
チェギョンがオレを見る
「今度はちゃんとした付き合いをして、プロポーズをして、親からも許して貰ってから、結婚する。
それで、結婚式もちゃんとするから。
あっ、突然子供が出来ちゃったら、直ぐに婚姻届出してしまうけど。」ニヤリと笑う。
「シン君!」ベシッと叩かれた。
「ヒョン!男の約束だよな!」チェジュンはちゃんとオレを見る。
「チェジュン!男の約束だ!チェギョンの事は心配するな。」2人拳をあわせ、約束を交わす。
すると、チェジュンが「今度こそ、オレの本当のヒョンになってくれるんだろう?」
「チェジュン。」
「5年前、ブタが突然連れてきた義理の兄。頭が良くて、カッコ良くて、お金持ちで、オレの自慢なヒョンだったのに。離婚届と共に、いなくなってしまった自慢のヒョン。
オレだって、悲しかった。」涙ぐむ。
「チェジュン、ゴメン!!お前の事まで気が回らなかったんだ、オレも苦しくて韓国から逃げ出してしまったから。
ゴメン、今度こそ、お前の自慢なヒョンにならないとな」頭を撫でる。
「絶対だよ!」チェジュンは笑った。
チェジュンは当初の目的。
料理上手な義父から頼まれた料理を置いて行き、また会う約束をした。
「あーーッ、パパからの差し入れ!これがちょー、上手い!」わざと大きい声で言う彼女。
「チェギョン」オレの声が響く。
「あっ、今からお昼ご飯作るから、シン君は体の事を考えてお粥からいってみようね。」
「チェギョン!」
「何?」シンクに向かっていた体の後ろから、オレは抱きついてきた。
腕を交差に巻きつかせ、彼女を逃がさないようにする。
そして、彼女の耳元でワザと囁く。
「5年前、いなくなった時実家にいたのか?」
首を横に振る
「じゃあ、何処に行った?あの時、お前具合いが悪いって言っていたから、妊娠したかと思い、色んな産婦人科を探した。あの時は妊娠していたのか?」
首を横に振る。
「チェギョン、怒んないからちゃんと言え。」顔を埋める。
「あの具合の悪かったのは、ヒョリンをシン君に返さないと!愛するもの同士は一緒にいないといけないのと思いながら、中々シン君に本当の事聞けなかった。
ずっと悩んでいたの。そのうち、段々具合悪くなってしまって。
ヒョリンを家に届けた後、外科に入院してたの。」
「だから、オレはお前を見つけれなかったんだな。外科を探せばよかった。」
「胃に小さな穴が空いたんだって。でも、今は大丈夫だよ。」
「チェギョン。」肩越しに抱き合うオレ達。
「ヒョン!さっき聞くの忘れてたーーー」チェジュンがノックもせずに入って来た。
「えーーーーっ!!又ーーーー!?」チェジュンが驚く
チェギョンが「もーーーっ!シン君のバカ!」しゃがむ
オレは「チェジュン、場の雰囲気読めよ、まったく兄弟だな。」とレ自身が納まるのを、祈った。
「シン君、買い物に行こう!」
お互い今日は休みという事を確認し終わった時、私は軽くカレに聞いた。
「うん、今日夕御飯久々に作ってあげたいから。」
「いいけど、オレこの格好しかない。」スーツを指差す
うむーーーっ。確かに、ノーネクタイの黒いスーツは、カレに似合う。
でも、所々しわが見える
これから、買出しに行こうという格好じゃない!
「じゃあ、服買いに行こうーー!」座っていたカレを立たせた。
地下鉄に乗り、2人並んで立つ。
棒に2人で並んで立っていると、カレが私を隠すように立ち、キスをしてくる。
「こらっ!」
「仕方ないだろう、可愛いんだから。それにアメリカじゃ、挨拶だ。」しらばっくれる。
「ここは韓国です!じゃあ、シン君はやった事はないといいながら、キスはしてたんだーー。」冷たい目で見る。
「まさか!お前以外となんて気持ち悪い!」ギュッと抱きつく。
「ちょっと、離れてよ。」
「イヤだ。やっぱこの香り、スゲーーッ、いいニオイ。と私の首元に唇が吸い付く。
「シン君!見られてるって。」
「気にすんなって!」
5年離れていたのが、嘘のように私達は、じゃれあう。
お互いの事をすきだって、言葉で体で、手の繋がりで判る。電車の窓に2人の姿が映る
昨日までは信じられなかった光景
カレが私を抱きしめている。
幸せすぎる。
小さく涙が溜まり始める。
直ぐに私の様子に気が付き、カレは覗き込む。
「お腹痛いのか?」
「バカ!」カレのお腹を肘で打つ
「嘘だよ。どうした?」親指で涙を拭いとる。
「うん。あのね、幸せすぎてこれって夢じゃないよね。まだガラスのカレに問いかける。
「オレもそう思う。夢じゃないよな。」カレは私の首元を除く
「チェギョン、大丈夫!昨日のキスマークちゃんといっぱいあるから!」少し大きい声だった。
「イヤーーッ!恥かしい!」とは顔を手で覆った。
明洞の着き、二人手を繋ぎ目的地を目指す。
私の馴染みのショップ、そこには男物もある。
私がチョイスした物を持ち、着替えに行った。
「ちょっと、イイ男じゃん!彼氏?チェギョン彼氏作んないって言っててなかった?」馴染みの店員。
「元旦那さんなの」
「へ~~~ッ、元だんって!結婚してたの?」
「うん、してた!凄く愛してた」
「元って、愛していたのに何で別れたの?」聞いてきた。
「う~~ん、カレの事、愛し過ぎちゃったからからかな。」笑う
「へっ!?変な理由。」
「そうだよね、でもね幼い私は離婚という選択を選んじゃったの。あっ出てきた。」
身長の高いカレ。
それに手足が長くて、モデル体型なのに、ますます痩せて、こういうロンドン風な格好が似合う。
「シン君!似合うよ!さっきまで24才には見えなかったけど、今は年相応に見える。」
「お前今さり気無く言ったな。」冷たい目。
「気にしないで、あっ、そろそろ寒いからマフラーもしようね。」カレの首にマフラーをグルグルと回す。
鏡に映るカレを見て、ヤバイ、又惚れてしまう。
ボーっとしてると、軽くキスを落とされる。
「シン君!」ポカポカと叩く。
「気を抜くなよ。」笑う。
「じゃあ、会計。」言うと、カレが私の腕を取り、近くに合ったスカーフを持つ。
そして私の首に回し「これも買おう。」と最後に上手く回した。
支払いを私がしようと思ったら「女に払わせるなんて、主義じゃない」財布からカードを出した。
百貨店の地下の食品売り場に行こうと歩いていると、女の人達がカレの事をチラチラと見る。
「シン君って、やっぱりカッコいいね、皆が見るんだよ。」見上げる。
「はあ?カッコいい?当たり前だろう。」
「シン君!!キャラ変わっちゃた?」
「オレはお前だけに見て欲しい、他のヤツらなんて、知らな。」と私にキスをしてきた。
こんな明洞の人通りの多いとこで、カレは私にキスを、慌てて離れようとしている私を、もっと体に引き寄せ
キスを深めた。
キスが終り、ホーッとカレにと倒れこむと、凄い人が私達を囲んでいた。
「シン君!行こうーー!」恥かしい私は、カレの深いキスの余韻も楽しめなく、慌ててその場所を離れた。
走っている途中カレにスマホが鳴った
「はい。判った。今近くに来ているので直ぐに行く。」通話を切る。
「チェギョンすまない仕事が少し入った、オレのホテルまで付き合ってくれ。」
「うん、いいよ。」
シン君のホテルの部屋
コン秘書に扉を開けて貰い、二人は中に入った。
2回目だけど、やっぱりここは凄いな、ほらっ人が小さい。
窓ガラスにへばりつき、下を見る。
私が外の風景を見て過していると、カレがゆっくりと抱きついてきた。
「お仕事終わったの?」
「終わった。」私の胸を服の上から触る。
「あっ?コン秘書さんは?」と周りを見る
「もう帰った。」