今日、天気予報のオネーサンの言うとおりに、雪が降った

ソウルに、今年度初の雪が舞い降りている。


窓辺からみえる雪に、慌ててボクはコートと帽子を被り、外に出た。

そして、外のベンチに座り、白い空を見上げる。

まだみぞれが交じる雪は、重そうだった。

少しの間、上を見上げていると。

「寒くないのか?」

ボクの隣に座りながら、長いマフラーを2人に巻きつけるアジョシ。

マフラーの暖かさと、アジョシの温かさに、心が温かくなる。

「アジョシのお陰で温かいよ。」

「初雪が降ったのに、オレと一緒に見ないのか?」寂しそうに言う

「あっ!」

そっかー、恋人同士は初雪を一緒に見るんだったね。

でも。

「ゴメン!アジョシ。初雪は、パパと毎年見るんだ。」笑う。

「小さい時から、ずーっと一緒に見てたんだ。高校生頃から、後何回お前と初雪見れるのかな?彼氏が出来るとそっちと見るんだろうな?と言っていたパパ。

そんな事ないよ!彼氏が出来ても、絶対パパと見るからね。

約束と指切りをしたんだ。

でも、その年の終わりに亡くなってしまった。

だから、初雪はパパと見るんだ。これからも、ずーっと!」

アジョシは口に咥えたタバコに火をつけずに、雪を見上げる

「邪魔だったな。」髪の毛を掻く。

「大丈夫だよ。パパも許してくれるよ。」

暫く2人で、雪が降るのを見ていると、黒いサングラスさんがトレイにコーヒーとココアを持ってきてくれた。

「魔性のゲイ先生からの差し入れです。」ニッコリと笑う。


パパ。アンティークの皆って。温かい人ばかりなんだよ、とボクは大きい声で空に向かって言った。










「ご注文頂いていたクリスマスケーキ持ってきましたーー!」

オレは、ドアを開け中に入っていった。

うっ!ここは、ヤバイ。

お子ちゃまは見ちゃいけない。

ウンチャンを車に置いてきてよかった。

オレはさっさと、ケーキを置いて行こうとした。

「アジョシ!ケーキのサイズ間違って、持って。」彼女の全身が固まっている。

時間的には1分も経っていなかったけど。

「ウンチャン!」ヤバイって!お子ちゃまウンチャンが、こんなとこ見てはいけない

オレは彼女を抱きかかえる様に、慌てて外に出た。

「ウンチャン、大丈夫か?」

「・・・・・・。」まだボーーーッとしている。

「ウンチャン!」

「・・・・・・。」チュッと唇にキスを落とす。

「はっ!」目の焦点が定まった。

「さっきボクの見たのは、夢だったのかな?」

現実逃避、見たことも無いの見せてしまったからな。

「そうだ!夢だから!さーーーーッ気を取り直してケーキ配達に行こうーー!」オレはワザと明るく言う。

すると、オレの服を引っ張る彼女

「!」

「アジョシ。」

「ウンチャン、早く行かないとな」車を目指す

「アジョシ、アジョシって、ボクで満足してるの?」

「!」オレはウンチャンをマジマジと見る。

「だって、さっきの。」顔が真っ赤に染まる


オレは近くにあったベンチに座り、彼女も呼んだ。

彼女は一緒に座らず、後ろに立った。

「うーーん、あれは特別なやつらがやるのだから、気にするなって」明るく言う。


「アジョシもあんなのやってたの?」モジモジと聞く。

そうきたか。

「ウンチャン、今から話すことは嘘じゃないから、よく聞けよ。そういうとこには、行ったことがある!若気の至りだ。興味があったからな。

でも、途中で興ざめしてしまって、出てきた。

やっぱり好きな女としかしたくないから」えばった。

「行った事あるんだ。」彼女の声のトーンが低くなる。

「ウンチャン!やってないって」後ろを見ようとしたら。

ウンチャンが覆い被さってきた。

「アジョシ。ボクって、アジョシを気持ち良くさせてる?ボクとしていて、無理してない?だって、さっきの人たちって凄かった。」手と手をギュッと握る。

「ウンチャン。オレは、毎回満足してるよ、ウンチャンが可愛くて可愛くて、何度もしたい。」頬にキスをする。

「ボク今度から頑張るから!アジョシを満足させる為に、勉強もするから!」オレの頬にキスをする。

「オイオイ、そんなに張り切らなくても、ウンチャンはそのままでいて欲しい。

ウンチャンが頑張らなくても、オレがレベルアップするから。」ニヤリと笑う。

「アジョシーー」

「ウンチャンの足腰が立てなくなるくらい、蕩けさせるから。」

「他の人との練習はダメだからね」首をギュッとされた。

「参った!当たり前だろう!じゃあ、早くケーキ渡しに行って、家に帰ろうーーー」キスをする。

「ボク、墓穴掘った?」

「何度もしないとな」笑う。

えーーーッ、毎回凄いのに、又回数が増えるのーーー!?アジョシに嵌められた?

でも、いいよ。アジョシになら、全てを委ねられるから。カレの首周りに回した腕に力を入れた。

「うん?どうした?」カレの優しい手がボクの腕を触る。

「アジョシ程ほどにお願いします。」呟く。

アジョシは軽く笑いながら「承知しましたお嬢様」