アジョシの家のオシャレな窓に知らない女の人が、目を見開いてこっちを見ていた。

ビックリしたボクは、慌ててアジョシに覆いかぶさった。

「ウンチャン!?」

「窓に知らない女の人が。」恐る恐る言う

「はっ?マジか?」アジョシは体を起して、窓を見た。

「オンマ・・・・・。」アジョシは呟いた。


ボクとアジョシのオンマとの初対面の時、ボクはアジョシの上に乗っていた。

「えっ?」

「オレのオンマだ。」

窓では凄い形相で怒っているお母さんがバンバン窓を叩いていた。

「玄関開けなさい!」大きな声を出していた。

オレは行くからと言うジャスチャーをして、母さんを行かせた。

「ウンチャン、ゴメン。」彼女をオレから降りさせた。






慌てて着替えて「ウンチャンはここにいろ。」彼女が「ボクも行った方がいいじゃないの?」

「オレのオンマがきっとウンチャンに酷い事を言うと思う。そんな言葉ウンチャンに聞かせたくない。」抱き寄せる。

「アジョシ・・・。」

「・・・。」

「何言われても、大丈夫平気だよ。だって、アジョシのオンマなんだから。」見上げる。

「じゃあ、オレの後ろに隠れてろよ。」

オレとウンチャンは手を繋ぎ、母と会う為に手を繋ぎ玄関に向かった。









玄関の鍵を開けた

扉の向こうには、怒り頂点のオンマがいた。

「勝手に鍵の暗証番号、変えたでしょう!」

「オンマ、ごめん!言うの忘れてたんだ」必死で謝る。

「何その格好、はしたない。ちゃんと着なさい。」冷たい目。

自分の格好を見ると。

随分慌てて着替えたので、シャツのボタンを掛け間違えたり、ズボンはベルトをしていないので、ずり落ちそうだった。

「あははっ・・・。」笑ってごまかす

「ところで、そのお方は?」と氷山より冷たい目で語るオンマ。

「彼女は。」

「彼女・・・・!って、女なの?」マジマジと見る。

「オンマ!どう見てもカワイイ女の子だろう!?」ウンチャンを見る。

「髪の毛が短いから、男かと!」横を向く。

「ここでも何だから、中に入って。」進める。

靴を脱ぎズンズンと進むオンマを見送り、オレは慌ててウンチャンを見る。

「ウンチャン?」

「・・・。大丈夫だよ」苦笑いをする。

オレはウンチャンの肩を抱きしめ、腕を擦った。

「ウンチャン、気にすんな。」

「大丈夫だと思っていたけど、やっぱガツーンとくるね。」ポツリと言う

「こんなにカワイイウンチャンを、男と間違えるオンマがダメなんだよ。」

「アジョシも最初、間違った。」冷たい目で見上げる。

「あははは~~っ。さっ、行きましょう」肩を抱きしめ歩き出した。








リビングに行くと、テーブルの上に所狭しと色んなタッパが置いてあった。

「ジニョク!何時ものいっぱい持ってきたから、ちゃんと食べてよ。」

「有難う、オンマ。」オレとウンチャンは、オンマの向かいに並んで座った。

「オンマ、紹介するよ。コ・ウンチャンって言うんだ。」

ウンチャンはオンマに向かって頭を深々と下げた。

向かいのオンマはまだ冷たい目で見る。

それでもオレは「オンマ!オレとウンチャンは付き合っているんだ」勇気を振り絞り言ってみた。

「・・・・。」

「それで、一緒に暮らしてるんだ。」

「ジニョク!一緒に暮らしてるって、こんな子供とーー!」

「子供って、ウンチャンは24歳なんだよ。もう立派な大人なんだ。」ウンチャンの手を握る。

「24才でも子供です、男と暮らすなんて、信じられない!」

「オンマ!」

「ジニョク!貴方も大人なんだから、ちゃんとしないと。遊びで付き合うのなら、若い子でもいいけど。

貴方のような良い処の男は、良家の女の人とお付き合いしなさい!

今日はね、貴方に良い物もってきたの、お見合い写真!」分厚い枚数をオレの目の前に出す。

「オンマ!」

「ほらっ、ちゃんと見てね。来週には見合いしてもらいますから。」

「オレにはウンチャンがいるから、見合いなんてしない!」

「アジョシ。」オレとウンチャンの目が合う。

「大丈夫!オレにはウンチャンだけだから」

「ジニョク、そんな若いコなんて、最初だけでしょう?遊びにしておきなさい!」

「オンマ!酷い言葉言わないでくれ。」

「それに男みたいな女の子って、貴方の趣味も変わったわね。前は綺麗なお嬢さんばかりだったのに。

コ・ウンチャンさん、こう言う事だから、さっさとこの家を出て、ジニョクと別れて頂戴!」

「お母様!」

「貴方にお母様って言われる筋合いは、ございません。それに首に痣を付けながら、平気で向かい合うなんて、非常識です。

どうせ、さっきのも貴方から誘っていたんでしょう。」

「オンマ!ウンチャンの事悪く言わないで下さい。首に付けたのも、さっきのもオレです。オレを怒ればいいのに。」

「ジニョク、オンマに歯向かうの!?」

「オンマがオレの話を聞いてくれないからです。」

オンマは急に立ち上がり「ひとまず帰ります。見合いの事は又電話しますから。」ズカズカと帰っていった。

アジョシはお母様を追いかけていった。


ボクはソファに座り、天井を見上げる。

今着ている服。

アジョシと一緒に買い物をしに行って、買ってもらった服。

こんな女の子らしいの着るの久し振りで、恥かしかったが

「ウンチャン、これきっと似合うよ。」当てがってくれた。

女の子らしい服を着ていても、やっぱ男と間違われるんだ。

こんな、女なんて、嫌われるよ。

見上げた顔に手を乗せると、涙が流れていく。

一筋一筋溢れる涙は止まらなかった。





皆様、こんばんは。

オリンピック。

男子バレー2回戦も勝ちましたーーー。

パチパチ。又、応援しないと。

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おやすみなさい