私は、カレの家を出て、バスに乗って家に帰った。

彼女さんとの事、ちゃんと話したかったのに、カレは帰ってくれって言った。

ウーーン何かあったのかなー。

トボトボと家に帰る。

車の移動が多かったので、シン君から貰ったマフラーをしていない私の首元は、寒かった。

もうコート着て学校行かないと、脇に溜まっているみぞれの跡を見つめ、私は白い息を空に向けて、吐き出す。

空の色はもう黒く染まって、色んな灯りが灯り始めている。

あっ!カバン学校に忘れてきた。

スマホを取り出、画面を開くと、ガンヒョンからメールが着ていた。

こらーーーっ!不良娘!カバンは預かっている。欲しかったら、取りに来な!

「ガンヒョンたらっ」

家に着き、「ただいまーー」帰ると「あれ?チェギョン、バイトきょうまでじゃなかった?」ママが言った。

「あーーーーーっ!」慌ててスマホを取り出し、バイト先に電話を掛ける。

「シン・チェギョーーーン!お前、最後の日にズルかよっ!」社長が出てしまった。

「済みません、色んな事があって行くのを忘れてました」

「まッ、良いけどさっ。給料いらなかったら、来なくてもいいよ。」

「行きますよ、明日行きます」とマホに向かって頭を下げる。

「明日来なかったら、お金やんないからな」電話を切られた。

あーっあ。今日は、ほんと疲れたねーー。

自分の部屋扉を開けそのままベットにダイブした。

考え中と言ったけど、私の心はずーッと前から一つの事に決まっている。

シン君・・・。シン君・・・・。

スマホを出し、画像を開き、色んなカレの表情を見る

クーーッ、どれ見てもイイ男だ!

一人頬を赤くして、ジタバタする。

今日のドライヤーをかけてあげる時に、上から見るカレの姿は初めてだったので、不思議だった。

何時も上から見降ろされているのに、自分が見ているなんて、おかしいね。

うん?うん?何かおかしくない?

あの時から、シン君の様子おかしかった。

まるで熱があるような、ボーッとしていた。

バカ!チェギョン!気がつかなかった!

ミン・ヒョリンの事で、カレの何時もと違う様子に気がつけなかった。

私はコートにマフラーを持ち、家を飛び出す

「チェギョンーー!何処行くんだーー!」パパの声が聞こえる

「ガンヒョンのとこー!」自転車に乗り、私は漕ぎ出す。

シン君のとこへ!









カレのマンションに着き、スマホを取り出し電話を掛ける

何度鳴らしても出ない。

自分への苛立ちと、ちゃんと教えてくれなかったカレへの苛立ちが、私を怒らせていた。

むーーーっ。

やっぱり、熱が出ていて起きれないのかなー。

怒っていた気持ちは、段々心配の気持ちが大きくなる。

マンションを見上げ、カレの家の辺りを見る。

電気はついていない。

もう、みぞれは降っていないけど、底冷えが私の熱を奪い取っていく。

何度も鳴らす番号は突然繋がる音に代わる

「・・・・はい・・・?」絞り出すような声

「シン君!熱あるんでしょう?家に入りたいんだけど、暗証番号は?」私はカレに会いたくて、ずうずうしく聞いた。

カレと一緒に家に入る時には、暗証番号を見ないようにしていたので、番号が判らなかった。

「・・・・お前の・・・誕生日・・・。ブチッ」

スマホからは電話の切れたツーッ、ツーッの音だけが私の耳に残る

私はエレベーターのボタンを押して、降りてくる時間が勿体無く、思わず階段を登りたくなった。

今の気持ちを、シン君に伝えたい!私だって、どんなにすきだって事か!

ようやくエレベーターが来て、私は乗って階数を押す

「シン君!」カレの部屋の扉を開けた

そこには、ベットに大きな体を小さく折り苦しそうなシン君がいた。

「やっぱり、熱が出ていたんだ。ちゃんと言ってよ」

「お前に熱が出ているなんて知れたら、体濡れて直ぐに熱が出るなんて子供みたいじゃないか。恥かしくて言えなかった。」

「何かっこつけてんの!もうーー、シン君のバカ!」

「病人を叩くな。」真っ赤な顔が見られるのが嫌で掛け布団で隠す

「シン君って、私の事好きなの?暗礁番号。私の誕生日って。どんだけ好きなの?」

「だから、いままで見られないようにしてきた」

「シン君!」

「寝る」恥かしがる彼は布団の中に隠れてしまい、私は床に膝まつきカレの様子を見る。

「シン君?病院に行く?」

「行かない。ただの風邪。それにさっき、解熱剤飲んだ。」布団の中から聞こえる声

「じゃあ少し様子見てようか。」

私はキッチンに行って、ボウルに水を入れ、タオルを持ってきた。

カレの布団を少しはぎ、カレを見る。

辛そうに寝ているカレの息遣い

もう、寝ている。熱がでているのね。

私は、ママが良くやってくれているように、カレの額に、濡れたタオルを乗せた。

少しすると、カレが「寒い・・・。」震え始めた。

あっ、熱が上がり始めてきた。「シン君寒いの?」

「寒い。」無意識に呟くカレ

私は前に、ママが冗談で言っていた事を思い出した。








皆様、こんばんは。

お元気ですか?そろそろ「彼女とオレが出会った理由」終わりそうです。

意外と好きだったお話です。

イラストは真面目に描いていた頃ですね。(笑)

さて、次のお話は何にしようかなー。

では、何時もコメントといいねボタン有難うございます。

おやすみなさい。